MS、2割引きの情報漏洩対策パック製品--中堅企業が情報を共有しながら保護

別井貴志(CNET Japan編集部) 2005年02月28日 21時38分

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 マイクロソフトは2月28日、個人情報をはじめとする企業情報を保護するサーバ製品群をパッケージ化した「スマート情報保護パック プレミアム エディション」を中堅企業向けに3月1日から販売すると発表した。

 このパッケージには、サーバOSの「Windows Server 2003 Standard Edition」と、電子メールサーバの「Exchange Server 2003 Standard Edition」、機密データの配布と利用の管理や保護を行うサーバソフトの「Windows Rights Management Services」の3製品で構成されている。参考価格は23万1280円で、それぞれ個別に揃えた金額よりも5万7800円(約20%)割安になっている。

 同社はパソコン50台以下のオフィスの1台目のサーバーとして必要な機能を搭載した「Microsoft Windows Small Business Server 2003 Premium Edition」をはじめ、「Microsoft Windows SharePoint Services」を日本市場向けにした「Microsoft GroupBoard Workspace」、名刺管理ソフトウェアの「Microsoft Office InterConnect 2004」などをまとめたパッケージ「スマート ビジネス パック プレミアム エディション 」を既に発売している。この製品は、従業員50人以下の小規模企業向けとなっている。

業務執行役員 サーバプラットフォームビジネス本部長の鈴木和洋氏

 これに対して、スマート情報保護パックは従業員が50人〜1000人の中堅企業を対象に、情報保護を見据えたサーバの導入や活用を目指す。業務執行役員 サーバプラットフォームビジネス本部長の鈴木和洋氏は「4月1日に施行される個人情報保護法の直前の中堅企業へのアンケート調査では、個人情報を管理できていない企業の割合は60%にものぼる」と現状を説明したうえで、「企業内には顧客や従業員の個人情報だけではなく、財務や研究開発など企業活動の根幹に関わるの機密データもあり、それらを保護するには統合ソリューションが強く求められた」と訴えた。そのため米国本社に掛け合い、今回の製品は日本独自の製品として出荷する。

 また、鈴木氏は同製品の強みを「企業活動としては情報を共有して生産性を高めることが重要な戦略だが、そうすることにより逆に情報が流出する機会が増えることもある。スマート情報パックを導入すれば情報を共有しながら同時に保護することが可能になる」と述べた。

 情報の共有に関しては、Exchange Server 2003により電子メールを基点とした共有情報の蓄積や予定の連携が行える。また、Windows Server 2003に標準で付属するウェブベースのコラボレーションツール「SharePoint Services」により、チーム単位でファイル共有や施設予約、掲示板などのグループウェア機能も使える。

 この一方で情報の保護は、Windows Server 2003に標準で含まれている「Active Directory」により、一元的なユーザIDの管理やグループポリシーによるCD-Rドライブなど記録デバイスの管理などが行える。さらに、「Windows Rights Management Services」により、Office 2003で作成した文書に対して閲覧や編集、配布、印刷などのアクセス権限を設定できるため、ファイル単位での情報漏洩について対策を施せる。

 また、マイクロソフトは3月1日からスマート情報パックのキャンペーンを行う。これに併せて、シマンテックやラック、マカフィー、トレンドマイクロのパートナー4社は、対応製品の割引や特別サービスなどを展開する。

インターネット関連の法律に詳しい弁護士の牧野二郎氏

 今回の製品発表には、インターネット関連の法律に詳しい牧野総合法律事務所の弁護士である牧野二郎氏も出席した。同氏は「個人情報の最高裁における判例で見ると、個人情報を流出させた場合の損害賠償は1件あたり1万円というのもある。つまり、5000件の個人情報を保存したノートPCを持ち歩けば5000万円を持ち歩いているのと同じだが、企業はそこまでの認識がない」と述べ、「5000万円を持っているとしたらノートPCを机の上に置きっぱなしにはしないだろう」と、施錠などの物理的管理の大切さを訴える。

 さらに、牧野氏は「現在は個人情報の保護ばかりが叫ばれているが、より大切なのは営業情報の保護だ。CADの設計データなどが流失するなど、企業内部でもみ消して表面化していない事件は非常に多い」と、企業の個情報管理がずさんで深刻な事態にあることを危惧している。そのうえで、「物理的な管理はもちろん重要だが、人間なら誰しもこわしたり、紛失させたりすることもあるので、そうしたことが起きても対処できるようにデータの暗号化などシステム面での管理も重要だ」と話し、「セキュリティを高めることが企業の競争力を高めることを十分理解してほしい」と呼びかけた。

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