フジテレビが目標を上回るTOB成果--ライブドアに拒否権が発動できる33%超保有

別井貴志(CNET Japan編集部) 2005年03月08日 12時00分

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 フジテレビジョンは3月8日、1月18日から3月7日まで実施したニッポン放送株に対する公開買い付け(TOB)の結果、買い付け後の保有株式数は1196万1014株で保有割合が36.47%(TOB前は406万4660株、12.39%)と、目標の25%を上回ったと発表した。

 当初予定したTOB株数は413万5341株だったが、応募があった株数はこれを上回る789万6354株あり、1株あたり5950円(総額470億円)でこの全株を買い付けた。TOBに応募してきた株主数は285件だったが、株主の名前や内訳などは非公開だ。

 議決権ベースでの保有割合は39.26%と3分の1を超えた。これについて代表取締役会長の日枝 久氏は「特別決議の否決権を有するので、ライブドアがニッポン放送を支配したいとしてもできない。その意味では大変意義がある保有比率だ。応募してくれた株主には大変感謝している」と語った。

 商法では発行済株式総数の3分の1を保有する株主になれば、株主総会で取締役の任期途中の解任や定款変更、合併などの重要案件に対して拒否する権利を持つ。これをクリアしたので、ライブドアがもし過半数を超えるニッポン放送株式を取得しても、すぐに経営の全権を握られることはなくなったわけだ。

 また、東京証券取引所の上場廃止基準では少数特定者の持ち株(大株主10者と役員の持ち株、自社株の合計数)比率が75%を超え、1年以内にその状態が改善されない場合には上場廃止となり、90%を超えれば1年を待たずに即上場廃止となる。これについてフジテレビ代表取締役社長の村上光一氏は「大株主上位10者で確実に80%を超えた模様だ。当然上場廃止の可能性は高まってきた。フジテレビとしては当初の方針(ニッポン放送を子会社化して場合によっては上場廃止にすること)を継続していく」としている。

 この一方で、ニッポン放送がフジテレビを割当先として新株予約権の発行を決議しているが、「近々フジテレビとして行使に関して機関決定する」(日枝氏)とし、「TOBに応じてくれた株主に失礼なので、市場でさらに株を買い増すことは予定していない。地裁において裁定を待っている状態だが、その結果新株予約権を行使できれば、新株枠の27%分ぐらいを行使すると、ニッポン放送株の持ち株比率は50%を超える見込みだ」(村上氏)と語った。さらに、ライブドアについては「今のところ話し合いはまったく考えていない」(日枝氏)と交渉の余地がないことを示した。

 こうしたフジテレビの発表を受けて、ライブドアでは「今後ともニッポン放送およびフジテレビと友好的な関係を築いていけるように努力したい」としており、今後のニッポン放送株の市場からの買い増しについては「現状ではまったく何も決めていない」とした。

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