楽天、クレジットカード会社の国内信販を買収--社名を「楽天KC」へ

藤本京子(CNET Japan編集部) 2005年03月10日 21時20分

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 楽天は3月10日、クレジットカード「KCカード」を発行する国内信販を買収すると発表した。国内信販の持株会社で同社の発行済株式を100%保有するケイ・シーホールディングスより、国内信販の55.5%相当分の株式を120億円程度にて譲り受ける。株式取得の日程は6月1日を予定している。

 なお、買収にあたってアドバイスをした国内信販のメインバンクであるみずほコーポレート銀行も、今回の包括的な資本・業務提携を支持している。

 また、楽天は今回の買収にあたり、国内信販の議決権を握るケイ・シーホールディングスの第三者割当による優先株式45億円を引き受ける方向で検討しているという。

左から、楽天 代表取締役会長 兼 社長 三木谷浩史氏、国内信販 代表取締役社長 中村欣治氏、みずほコーポレート銀行 取締役頭取 斎藤宏氏

 国内信販は、福岡に本社を置くクレジットカード会社で、1963年に設立された。現在のカード会員数は164万人、加盟店は15万店で、2003年4月〜2004年3月の取扱高は5597億円となっている。国内信販 代表取締役社長の中村欣治氏は、同社が楽天の子会社となることについて、「楽天のブランドを最大限活用したクレジットカード事業やカードローン事業などが展開できる。また、ECサイトの“楽天市場”や旅行サイトの“楽天トラベル”などからの決済業務のほか、プロ野球チーム“東北楽天ゴールデンイーグルス”などスポーツ界との連携によるクレジットカード会員の拡大が期待できる」と述べ、「楽天グループ内でのシナジーが最大化できる関係を築きたい」としている。

 一方、楽天 代表取締役会長 兼 社長の三木谷浩史氏は、「国内信販がグループに入ることで、ショップとクレジットの連携が可能となる。国内信販の良さを残したまま楽天のブランドを使い、日本有数のクレジット会社に成長させたい」と述べた。

 楽天は、EC事業、ポータル事業、トラベル事業、金融事業の4事業を展開しているが、特に金融事業においては、2004年7月に三井住友カードと提携し、クレジットカード「楽天カード」の発行を開始したほか、8月にはあおぞら銀行、オリックス・クレジット、オリックスの合弁会社であるあおぞらカードを買収し、パーソナルファイナンス事業への参入を果たすなど、積極的に事業を拡大している。楽天カードは、2004年8月に発行を開始して8カ月間で発行枚数が13万を超え、「インターネット企業によるクレジットカード事業としては日本最大級」(楽天)だという。

 今回の国内信販の買収で、楽天は独自でクレジットカード事業の展開が可能となるが、三井住友カードと共同で展開する楽天カードの今後について三木谷氏は、「三井住友カードと協議した上で決める」と述べるにとどまった。なお三木谷氏は、「金融事業を進めるにあたって本格的な銀行業務へ参入しないという方針は変わっていない」としている。

 買収後の国内信販の役員は、代表取締役会長として楽天の三木谷浩史氏、取締役副会長として国内信販の中村欣治氏と楽天証券 代表取締役社長の國重惇史氏、代表取締役社長として国内信販 代表取締役副社長の関榮一氏が就任する。国内信販は、2005年10月1日をめどに社名を「楽天KC」へと変更する予定だ。

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