「家電製品にもウイルス」の時代はやってくるのか

Robert Lemos (CNET News.com) 2005年02月22日 12時05分

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 キッチンは雑菌が繁殖する格好の場所だと長い間考えられていたが、しかし自分のトースターから携帯電話機にウイルスが感染するなどとはおそらく誰も想像しないだろう。

 スマートフォンからホームシアターセット、そしてカーナビからホームセキュリティ機器まで、現在さまざまな家電製品でデジタル化が進んでおり、さらにいろいろなガジェットに無線接続機能が追加されるようになっている。

 こうした新しい技術の流れに伴って、これまでPCユーザーを苦してきたコンピュータウイルスの問題が新しい分野でも浮上しつつある。

 「純粋培養されている人間と同じく、ネットに接続されていない機器が感染するおそれは全くない。しかし、それらの機器がいったん外部につながると危険な状態になる」と、ホームオートメーション企業Smarthomeのバイスプレジデント、Dan Creggは述べている。

 ネットワーク対応の家電製品が急速に増加するなかで、ウイルス作者の活動する機会も爆発的に増えることになる。これは専門家らの一致した意見だ。いまのところ、そうした状態にはまだ至っていないが、そうなるまでの経過や要因は容易に想像がつくと専門からは述べている。

 現存するウイルスや「ボット」ソフトウェアは、PCに感染して情報を盗み出したり、感染したシステムを組織して一斉に攻撃を仕掛けることをねらいとしている。それに対して、今後登場が予想される悪質なコードは、ホームセキュリティシステムを無効化したり、テレビの設定に手を加えたり、デジタル音楽ファイルを盗んだり、あるいはクルマに誤った進路をとらせることさえできるようになるかもしれない。

 セキュリティソフトウェアメーカーSymantecで技術担当シニアバイスプレジデントを務めるAjei Gopalは先月、ハーバード大学ビジネススクールで講演し、「近未来の世界では、ありとあらゆるデバイスが無線でネットワーク接続され、比較的無防備なデバイスをターゲットにした新しい課題や脅威がそこから生まれてくる」と語った。

 Gopalは、セキュリティソフトウェアベンダー各社も、このような脅威の危険性を最小限に抑える方法については少なくとも考えているとした上で、「モバイル環境を防御するためにもっと良い方法を生み出すことが非常に重要で、(ネットワークの)インフラとデバイスの両方で取り組まなくてはならない問題もある」と語った。

 今のところ、PC以外の機器に対する本格的な攻撃は起こっていない。先ごろ、IBMのレポートでウイルスが狙う次の主要ターゲットとして強調された携帯電話だが、これもウイルス作者が悪質なプログラムを用意し始めたばかりの段階だ。ユーザーをだまして複製をインストールしてしまうCabirやSkullsを筆頭に、なかには悪質なウイルスもあるが、これらもまだそれほど広く感染しているわけではない。

 しかしIBMは、Cabirのソースコードが公開されたことで携帯電話機をねらうウイルスには多数の亜種が生まれてくるだろう、との予測を同レポートのなかで示している。同社は、悪質なプログラマーが比較的新しいBluetoothワイヤレスプロトコルやVoice over IPなどを利用し、システムへの新しい侵入方法を見つけることに力を入れてくる可能性が高い、とも述べている。

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