米連邦地裁、カリフォルニア州の市や郡のMSに対する訴えを棄却

Ina Fried (CNET News.com)

2005-04-20 16:49

 MicrosoftがWindowsなどのソフトウェア製品を不当に高く売りつけたとして、カリフォルニア州の市や郡が同社を訴えた裁判で、米地裁判事は原告の訴えを却下した。

 米地裁判事のJ. Frederick Motzは訴えを却下した理由として、原告であるカリフォルニア州の市や郡は今回の裁判で行使しようとした2つの法律のうち1つしか行使できないことと、さらに原告の請求の多くで時効が成立していることを挙げた。Motz判事は訴えを却下したが、同州の市や郡が最近購入した一部のMicrosoft製品については、訴状を修正した上で改めて同社を提訴できるとした。

 Motzは判決の中で次のように述べた。「原告側は時効になった事柄に対して主張を展開しており、さらに原告は地方自治体であることから、(カリフォルニア州の不正競争防止法に基づく)主張についても、当事者適格を欠いている--このため、原告の訴えは認められないというのがMicrosoftの主張だ。裁判所はこのMicrosoftの申し立てを全面的に認める」

 Motzはさらに次のように続けた。「しかし、原告は、Microsoftが今日まで反競争的行為を続けてきたと主張していることから、異議申し立てを行う以前の4年間に原告が被ったとする損害について、Cartwright Actに基づいて改めて賠償請求することは可能である」

 この訴訟は2004年8月に提起された。それ以前にもMicrosoftに対する同様の集団代表訴訟が提起され、同社と和解が成立した。ただ、OfficeやWindowsを購入した一般消費者や企業には和解金が支払われたが、政府機関は和解金支払いの対象外とされた。

 Microsoftは今回の判決を高く評価した。

 Microsoftの広報担当Stacy Drakeは電子メールの中で、「原告の訴えを却下するよう求めたMicrosoftの申し立てを全面的に認めた今日の判決はわれわれにとって朗報だ」と述べ、さらに「今後もカリフォルニア州政府機関と連携し、それらのコミュニティへの技術ソリューションの提供に貢献できることを楽しみにしている」と語った。

 原告の筆頭であるサンフランシスコ市の広報担当によると、同市は他の地方自治体と協議した上で、判決で認められた請求内容の修正を行う予定だという。

 サンフランシスコ市の弁護士Dennis Herreraの報道担当官Matt Dorseyは、「われわれは今後も(Microsoftに対し)賠償請求を行ってゆくつもりだ」とし、さらに「(今回の結果は)大した痛手ではないと認識している。最終的に勝訴する自信はある」と語った。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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