マイクロソフト、Longhornに「ブラックボックス」機能搭載へ

Ina Fried(CNET News.com) 2005年04月27日 11時27分

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 シアトル発--Microsoftは米国時間25日、同社が次期バージョンのWindowsに、航空機のフライトレコーダーに相当する機能を追加しようとしていることを明らかにした。コンピュータがクラッシュした際に原因をよりよく把握し、将来のクラッシュを防止しようというこの取り組みが、プライバシー擁護団体の怒りを買う可能性もある。

 このツールは、現在Windowsに搭載されているWatsonエラーレポートツールをベースに開発されているが、ただしMicrosoftに提供される情報はいまよりもさらに詳しいものになる。そのため、エラー発生時に実行していたプログラムの種類だけでなく、その時作成していた書類の中身までMicrosoftに把握される可能性がある。また企業各社は、社員の使うマシンがクラッシュした際に、社内のIT管理者にもこのデータが送られるようにするかどうかを選択できるようになる。

 Microsoft会長のBill Gatesは 当地で開催中のWindows Hardware Engineering Conferenceで行った講演のなかで、「これをフライトレコーダーだと考えてほしい。いつ問題が発生しても、この『ブラックボックス』があれば、われわれが協力して何が起こったのかを診断できる」と語った。

 一般ユーザーの場合、クラッシュ時の状況を知らせるこのデータを送信するかどうか、そしてどこまで詳しい情報を提供するかという選択は、各ユーザーの判断に委ねられる。Windowsの主任プロダクトマネジャーGreg Sullivanは、まだ詳細は確定していないとした上で、ユーザーには情報を送信する旨のメッセージが表示され、さらにマシンのクラッシュ時に作成していた電子メールの内容を削除するなど、送信内容を変更することも可能になると説明した。同氏によると、匿名で情報を送信することもできるという。

 「ユーザーに判断を任せる、というのがこの件に対するわれわれの姿勢だ。一般ユーザーの利用環境では、ダイアログボックスが表示され、情報を提供するかどうか、提供するならどの内容を提供するのかなどを、明示的に選択できるようにする。これにより、ユーザーは送信される内容を一字一句確認できるようになる」(Sullivan)

 これに対し、企業の場合は、一般的にIT管理者が運用ポリシーを設定することになる。すべての情報が必要であれば、そのように設定することで、クラッシュしたPCのユーザーがその時Internet Explorerなどを動かしていたことだけでなく、ESPN.comでスポーツ関連のビデオを観ていたことも分かるようにできる。同様に、社員がInstant Messengerを立ち上げていたことに加え、それを使って同僚と転職の話をしていたことまで把握することも可能になる。

 さらに、一般ユーザーが送信しようとする情報の内容を把握するのに苦労する可能性も考えられる。つまり、書類ならどんなことが書かれているかはわかるかもしれないが、レジスタの設定など、技術データの重要性については理解できないかもしれない、ということだ。

 業界アナリストのRichard Dohertyによると、Microsoftがこのような機能に対するユーザーの意見を十分に集めたかどうかは疑問だという。同氏は、航空機のパイロットでさえ飛行中の日常会話は残さないようにしていると述べ、さらにMicrosoftが計画するブラックボックスは、導入にあたって「さらなる実地テストが絶対に必要」だと付け加えた。

 しかしSullivanは、企業各社はいまでも、サードパーティー製のソフトウェアをインストールすれば社員のコンピュータの利用状況を監視することが可能で、一部には実際にそうしている企業もあると指摘している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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