競合他社が恐れる友好的な合併効果は確実--ベリタスCEO

別井貴志(編集部) 2005年04月28日 15時35分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 2004年12月16日にセキュリティソフトウェアメーカーの米SymantecはストレージソフトウェアのVERITAS Softwareをおよそ135億ドルで買収することを明らかにした。合併後の新会社は、年間約50億ドルの売上規模を誇る巨大企業となる。新会社の名称は「Symantec」とし、SymantecのCEOであるJohn Thompson氏が会長兼CEOに、VERITASのCEOであるGary Bloom氏は副会長兼社長にそれぞれ就任する予定だ。合併の手続き完了は2005年6月末となる。2005年4月25日から27日まで開催された年次カンファレンス「VERITAS VISION 2005」で、Gary Bloom氏に近づいてきた合併などについて話を聞いた。

--Symantecはコンシューマー向けの企業で、VERITASはエンタープライズ向けの企業だが、そうした企業の合併はうまくいくのでしょうか。

 あちこちから聞かれるが、Symantecの売り上げは約50%がエンタープライズ向けです。合併後の新会社ではこの比率が約75%となります。残り25%がコンシューマです。戦略としては、最初の18か月ぐらいは顧客を混乱させないことに注力していきます。私は、サービスやマーケティングを担当しますが、この期間の製品のマネジメントは独立した形で行われるでしょう。

 実は、VERITASは昔コンシューマ向け製品を手がけていたのですが、やめた経緯があります。それは、消費者にアプローチする手段をもっていなかったからです。ただし、合併によってSymantecのノウハウがもたらされます。リテールや小売りに出荷できるので、過去の製品が市場に適用できるかどうかを見定めたうえで、コンシューマ向け製品を出す可能性もあります。

 ただし、我々の基本方針はユーティリティコンピューティングです。この名称は変わるかもしれませんが、複雑さやコストを可能なかぎり排除して、簡素な仕組みで誰にでも使いやすく、自動化したシステムを構築することです。これにセキュリティが組み込まれてよりレベルアップします。そうすることで、顧客の成長や価値を高めていくことに変わりはありません。

--売り上げ比率が75%になることを考えると、実質的にはVERITASがSymantecを買収したようにも見えます。社名もVERITASにしたほうがよかったのではないですか。

 法的には、どちらかがどちらかを買わなければなりません。両方がお互いを買うわけにはいかないのです。オーナーシップと役員の比率を見ると、それぞれSymantecとVERITASが6対4になっています。どちらが買ったということよりも、合併してよりよい製品を提供しようとしているのです。個別に問題を解決するよりも一緒にやったほうがより強くなれます。

 また、Symantecはコンシューマにとって大変名前が知られています。人々はブランド名でSymantecの製品を信頼して買います。一方で、エンタープライズでは製品とその能力で購入してくれるのです。認識度が違うわけです。そういう背景から、コンシューマに知れ渡っている名前を変えることはないと考えます。VERITASの社名は以前よりも認知されるようになってきましたが、各製品名の方が知名度は上でしょう。そのため、合併後もSymantecを冠しますが、製品ブランド名は継続する予定です。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連キーワード
セキュリティ

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

連載

CIO
藤本恭史「もっと気楽にFinTech」
Fintechの正体
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
情報通信技術の新しい使い方
米ZDNet編集長Larryの独り言
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
田中克己「2020年のIT企業」
大木豊成「Apple法人ユースの取説」
デジタル未来からの手紙
モノのインターネットの衝撃
松岡功「一言もの申す」
三国大洋のスクラップブック
大河原克行のエンプラ徒然
今週の明言
アナリストの視点
コミュニケーション
情報系システム最適化
モバイル
通信のゆくえを追う
スマートデバイス戦略
セキュリティ
ネットワークセキュリティ
セキュリティの論点
スペシャル
de:code
Sapphire Now
VMworld
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell World
AWS re:Invent
PTC LiveWorx
デプロイ王子のテクノロジ解説!
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
さとうなおきの「週刊Azureなう」
より賢く活用するためのOSS最新動向
「Windows 10」法人導入の手引き
北川裕康「データアナリティクスの勘所」
Windows Server 2003サポート終了へ秒読み
米株式動向
Windows Server 2003サポート終了
実践ビッグデータ
中国ビジネス四方山話
日本株展望
ベトナムでビジネス
アジアのIT
10の事情
エンタープライズトレンド
クラウドと仮想化