EMCからNAS新製品、シスコとの協業でWANのアクセス性能向上も

藤本京子(編集部) 2005年05月25日 22時47分

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 EMCジャパンは5月25日、NAS(ネットワーク接続型ストレージ)ゲートウェイ製品「EMC Celerra NSXシリーズ」を同日より販売開始するとともに、シスコシステムズと共同で、Celerra NSXとシスコの「Wide Area File Services(WAFS)」技術の統合ソリューションを推進すると発表した。NASゲートウェイは、SANのストレージをNASとしても使えるようにしたものだ。

 新製品のCelerra NSXは、1秒あたり最大30万NFSオペレーションという高速パフォーマンスで、ストレージ容量も112テラバイトをサポートする。また、ホットスワップ可能な冗長コンポーネントを持ち、クラスタ機能やコントロールステーションの2台構成、二重化された無停電電力装置(UPS)を備えている。Celerra NSXの価格は、最小構成で3500万円(税込)からとなる。

EMCジャパン マーケティング本部長、西澤伸樹氏

 EMCジャパン マーケティング本部長の西澤伸樹氏は、NASの役割として、ファイルサーバが集中管理できること、データ保護やバックアップが容易なことなどを挙げている。今回新たにNAS製品を市場に投入するのは「ビジネスにおいて、管理データの増大や文書のデジタル化、個人情報保護法対策など、新しい課題が次々と出てきている。こうした課題に対応する必要があるためだ。EMCはこれまでミッションクリティカル分野に向けた高パフォーマンス製品に注力してきたが、ビジネスクリティカルなデータ管理にも対応する必要がある」(西澤氏)と述べた。

 EMCでは同時に、NAS OSの最新バージョン「DART5.4」も発表している。同OSとCelerra NSXを組み合わせることで、「さらに効率のよいファイルシステム管理が可能だ」とEMCジャパン プロダクトマネージャの後藤哲也氏は述べている。DART5.4では、新しい仮想ファイルシステムテクノロジーを採用しており、独立した複数のファイルシステムを1つの仮想ファイルシステムとして扱うことができる。また、Centera File Archiverという、情報ライフサイクル管理(ILM)において重要な役目を果たす機能も追加されている。これは、非アクティブなデータを自動判別し、ポリシーに基づいてアーカイブ専用ストレージのCenteraへと移動させる機能だ。データのバックアップはアクティブなデータのみとなるため、バックアップの効率化が可能となる。

シスコとの統合ソリューションの意義

 NASは、各拠点に分散されたファイルサーバの統合や、システムリソースおよび運用管理の一元化を実現とするが、拠点同士を結ぶWAN(ワイドエリアネットワーク)の遅延や帯域不足でアクセス性能が劣ってしまう場合がある。今回のシスコとの協業は、こうした課題を解決するためだ。

 シスコのWAFS技術は、CIFSやNFSなどのファイルシステムプロトコルに特化した遅延削減技術を採用しており、遅延によるオーバーヘッドのほとんどを削減できる。この技術は、「Cisco File Engine」アプライアンスによって実現する。同アプライアンスを各拠点に設置することで、WAN経由のファイルアクセスで発生する遅延と帯域不足の解消や、分散するファイルサーバの統合が可能となり、遠隔地のクライアントがLANに近いファイルアクセス性能を得ることもできる。

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