日本オラクルが描画機能を追加した位置情報システム開発ライブラリ新版を出荷

日川佳三(編集部) 2005年07月04日 23時25分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 日本オラクルは7月4日、位置情報システムの開発に関心を持つパートナ企業に対し、位置情報システムを開発するためのライブラリの新版「Oracle Location-Based Services(LBS)フレームワーク」バージョン2.0の提供を始めた。SIベンダーの利用例では、伊藤忠テクノサイエンスがLBSをシステム開発案件に利用するほか、NECシステムテクノロジーが自社製の位置情報ソフトにLBSを組み込む。

 LBSは、Oracleデータベースで管理する位置情報を、座標情報を持つ地図情報と組み合わせてクライアント画面に表示する、この一連の機能を実装した開発ライブラリである。携帯端末やウェブブラウザ上にアプリケーション画面を構築する機能や、アプリケーション・サーバ上に地図情報をキャッシュする機能などで構成する。稼動プラットフォームとしてOracle Database 10gとOracle Application Server 10gが必要である。

 LBSは一般的なGIS(Geographic Information System)と異なり、地図を画像データとして扱い、建物など位置情報を持つ要素を地図に重ねて表示する。このため、地図自体が属性データの集合体であるGISよりもシステム開発やアプリケーションの利用が簡単になるほか、クライアント画面の処理負荷を軽減できる。

 新版では、地図上に線などを描画できるようにした。描画機能により、荷物の配送ルートを地図上に線で表示するといった使い方や、検索条件に合致した領域を線で囲んで色を付けるといった使い方が可能になる。また、結果の表示だけでなく、クライアント画面から地図上に線を描画することでデータを検索するアプリケーションも開発可能である。日本オラクルが実施した不動産物件検索アプリケーションのデモでは、賃料など物件の条件を入力するとともに住みたいエリアを線で囲み、物件を検索して見せた。

 地図情報は、各社がAPS(Application Service Provider)形式で提供する地図情報提供サービスを利用可能である。Oracleデータベースから抽出した位置情報をASPサービスに渡すことで、渡した位置情報に相当する地図データを得られる。地図情報への座標の付け方は複数あるが、LBSは1000種類を超える座標系を取り扱い、相互に座標変換する機能を持つ。

 LBSの旧版は、2003年9月にバージョン1.0、2004年6月にバージョン1.1を出荷した。旧版の導入事例の例は以下の通り。2003年4月にサイバーマップ・ジャパンがiアプリを使う「iMapion」で使用。2003年6月にジャパンエナジーがガソリン販売店の情報を地域別に扱う社内システムで使用。2003年10月にサイバーマップ・ジャパンが「マピオンラボ」で使用。2004年12月にエイブルが不動産物件検索サービスで使用。2005年2月に三井住友建設が社内の営業支援システムで使用。2005年4月にJTBが国内旅行情報を掲載するウェブページで使用した。

日本オラクルがLBSのデモ用に作成した不動産検索アプリケーション

LBS 2.0では線や面の描画機能を追加した

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連キーワード
開発

関連ホワイトペーパー

SpecialPR