NEC(金杉明信社長)は7月22日、世界最小データ量で世界最小計算量の認証 方式を開発したと発表した。
同認証方式は、「グループ署名」と呼ばれる技術に基づく。この技術は、個 人名やIDなど認証対象を特定する情報を用いずに、認証対象が権限のあるグルー プに属しているかどうかをプライバシーを保護した状態で確認できる技術で、 従来は、アルゴリズムレベルの研究が中心だったが、今回実ビジネスに適用さ せた。
同技術に、独自に開発したアルゴリズムを組み合わせることで、世界最小の 認証データ長を実現。また、高度な暗号プロトコル技術の採用によって、認証 データの作成および検証を世界最小の計算量で実現する安全性の高い方式を確 立した。
開発した新認証方式を用いることで、クレジットカード決済の際に、店舗の 情報端末ではカード番号や個人名がわからない状態で、クレジットカード会社 の正規の会員であることだけ確認でき、管理者にあたるクレジットカード会社 では支払者を特定し決済ができるシステムなどを構築できる。今後は同技術を 用いたシステム開発に注力していく。