デスクトップLinux、普及までの「道のりは長い」:LinuxWorld出展企業各社

Michael Singer(CNET News.com) 2005年08月10日 16時21分

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 サンフランシスコ発--Linuxソフトウェア企業各社は、最大限の努力をしているにも関わらず、一般ユーザーをWindows環境から引き寄せることは、依然として困難な状況にあると口をそろえる。しかし、だからといって、この分野に明るい兆しが見えないわけではない。

 Windowsは、PCの世界を依然として独占している。GartnerやIDCが発表した調査結果によると、デスクトップやノートPC、さらにはPDAの全端末の約90%で、Microsoft製のオペレーティングシステム(OS)が稼働しているという。2004年はLinuxの進化が大きな話題を呼んだが、Windowsが得意とする個人ユーザー市場に深く食い込むことは出来なかった。

 企業向けデスクトップの分野では、NovellやRed Hatのような企業が、Evolution、Firefox、KDE、GNOME、OpenOffice、Wineなどのオープンソースプロジェクトのおかげで、進展を見せている。しかし、両企業とも、個人ユーザーの間でのLinuxの普及については問題があると述べている。

 NovellでLinux、オープンソースおよびプラットフォームサービス担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャを務めるDavid Patrickは、当地で開催中の「LinuxWorld Conference and Expo」で開かれた記者会見で「道のりは長い。状況が一晩で一変するとは考えていない」と述べた。

 もっともNovellは、一般ユーザー向けの「Suse Linux Professional」や、企業ユーザー向けの「Novell Linux Desktop」の提供を通して、他社より大きな成果を上げてきたようだ。

 Patrickは、米国時間9日に発表されたRitz Cameraとの小売契約やインディアナ州との教育機関向けプログラム契約など、特定の市場では他社には見られない成功を収めていると述べた。

 また、同社は「openSUSE」プロジェクトを開始している。Patrickによると、同プロジェクトでは、Red Hatの「Fedora」プロジェクトとは異なり、エンドユーザー自身が、開発が行われる前の段階で、主なプロジェクトの内容を把握できるようになるという。

 一方、Red Hatの関係者によれば、同社では依然として、消費者向け「Enterprise Desktop Linux」を提供する意向はないという。

 Desktop Linux Consortiumの中心人物であり、CodeWeaversの創設者および最高経営責任者(CEO)でもあるJeremy Whiteは、一般消費者への普及における最大の障害は、ハードウェア、特にMP3プレイヤーのようなデバイスでのサポートがないことだと述べる。

 「デスクトップLinuxについては、2004年は不確かな話ばかりだった」とWhiteは述べた。「デスクトップLinuxは、以前ほど魅力的な話ではなくなった。しかし、多くの顧客が、Linuxを採用したいと考えていることだけは確かだ。でも、彼らは、『あぁ、このアプリケーションを実行できるなら、Linuxを使うのに』と言うのだ」(White)

 Whiteは、デスクトップLinuxの普及を妨げる障壁として、ハードウェアに関する問題以外に、Adobe SystemsやMacromediaなどの主要ソフトウェア企業によるサポートがないことを挙げる。これらの企業は、WindowsやApple ComputerのMac OS Xを強力にサポートしている。しかし、Linuxで自社のアプリケーションを稼働させることについては、サードベンダーに頼っている。

 また、Whiteは、AJAX、ThinkFree、VMware、Wineのような、クロスプラットフォーム技術のおかげで、デスクトップ上でWindowsとLinuxが共存する世界ができつつあるとも述べる。これらの技術を利用すると、WindowsプログラムをWindows以外のシステム上で稼働させることができる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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