オラクルによるシーベル買収、アナリストらは賛否両論

Dawn Kawamoto (CNET News.com) 2005年09月13日 11時04分

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 米国時間12日、OracleとSiebel Systemsの大規模な合併に対して、アナリストやユーザー、パートナー企業から様々な見解が寄せられたが、両社に統合を成し遂げる力があることを疑う声はほとんど出なかった。

 Oracleは2005年に入ってPeopleSoftの合併を完了させ、2年に及んだ敵対的買収の幕を閉じた。一方Siebelの取得は、2006年初頭には決着する見込みである。

 OracleのCEOであるLarry Ellisonは電話会議で、「Siebelの買収は比較的スムーズにいきそうだ。当時PeopleSoftはJ.D. Edwardsを取得したばかりで、これが契約をより複雑にする要因となっていた。今回の買収は友好的なものであり、SiebelについてはPeopleSoftよりよくわかっている。こうした背景から、Siebel取得のリスクは非常に低いと考えられる」と述べた。

 だが、ウォール街のアナリストの中には、本買収に懐疑的な者もいる。

 「ライセンス収入および保守サービスの成長率が業界標準を下回り、ファンダメンタルズが悪化しているSiebelを買収することに疑問を感じる」と研究報告の中で指摘するのは、Prudential Equity GroupのアナリストBrent Thillだ。同氏によれば、Siebelの保守サービスにおける年間売上は現在、4億8800万ドルだという。

 アナリストらはさらに、Oracleは、SiebelがIBMおよびMicrosoftといった大規模なパートナーと提携関係にあることから恩恵が得られると考えているが、合併によりそうした利益は縮小する可能性があると分析している。

 AMR ResearchのアナリストJim Shepherdは、「Microsoftはおそらく、自社のCRM製品を利用するようになるだろう。すなわち、Siebelは同社との提携から利益を得られなくなるということだ」と話した。

 Microsoftは独自の「.NET」技術を擁し、アプリケーション市場でOracleと競合している。また、「DB2」データ管理システムを提供するIBMはOracleと、データベース分野でしのぎを削っている。

 一方で、このたびの合併により、Oracleは最大のライバルSAPおよびIBMに脅威を与える存在になると考えるアナリストもいる。

 Technology Business ResearchのアナリストStuart Williamsは、「IBMにはアプリケーションスタックが欠けている。また、IBMは『WebSphere』ミドルウェアやDB2データベースを提供してはいるが、Oracleほどのシェアをデータベース市場で獲得できていない。Oracleがソフトウェアスタックを完成させようとする中、IBMはそれを傍観しているだけのように見える」と、研究報告書に記載している。

 さらにWilliamsは、アプリケーション大手SAPもまた、ソフトウェアスタックにデータベースを擁しておらず、ミドルウェア市場においても「NetWeaver」製品がようやく浸透し始めたばかりだと付け加えた。

 AMR Researchによれば、SAPは114億ドル規模のCRM市場で17億ドルの売上を上げていると推測されるという。だが、AMR ResearchはOracleとSiebelの合併はSAPにとって大きな障害となる可能性があるという。OracleおよびSiebelの売上を合わせると、ちょうどSAPと同規模の17億ドル程度となる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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