J2EEとOracleの性能分析サービス、ITX-EGが90万円から提供

日川佳三(編集部) 2005年09月20日 16時15分

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 ITXイー・グローバレッジは9月20日、ウェブベースのJavaアプリケーションの性能を診断するサービス「SiGN」の提供を開始した。価格は、J2EEアプリケーション・サーバの性能診断サービス「SiGN for Application」が90万円から。米Oracleが開発したデータベースであるOracle Database Serverの性能診断サービス「同Database」が90万円から。両者を同時に診断する「同AppDB」が150万円から。販売目標は1カ月当たり5〜10社。

国内の性能分析サービス市場の拡大を狙うベリタスソフトウェア顧問の伴野満利氏

 一般に、ウェブベースのアプリケーションは複数のシステムで構成するため、性能のチューニングとサイジングが難しい。フロントエンドとなるウェブサーバは価格が安価なため台数を増やす方法を採るが、ミドル層に位置するアプリケーション・サーバやバックエンドに位置するデータベース・サーバは、ハードウェア機材やソフトウェアのライセンス価格が高価である。

 チューニング項目は、JavaVM(仮想マシン)の起動オプションやスレッド数、データベース・サーバへのコネクション・プーリング数といったリソース上の問題から、データベース・サーバに対して発行する個々のSQL文の問題やJavaのソース・コードの不備といったソフトウェアの設計の問題、データベース設計の問題と多岐に渡る。性能を正しくチューニングして拡張性を保つことができればシステム維持コストを削減できる。

関連3社が互いに補完し合いSiGNを構築

 一方、顧客の現状についてベリタスソフトウェア顧問の伴野満利氏は「リスクを避けるために過剰な性能を持つサーバ機を購入しているのが現状」と分析。こうした状況を生んでいる理由についてITXイー・グローバレッジの増山芳治ネットワークソリューション部シニアマネージャーは「日本のエンジニアの技術不足」と判断、性能監視ソフトの市場規模が米国の年間約1000億円に対して日本は7分の1の年間140億円でしかない点を指摘する。

 今回提供を始めるSiGNは、需要は高いもののJava技術者の枯渇などの理由からコモディティ化されていなかったシステム性能診断サービスを、顧客から見て購入しやすいように分かりやすくメニュー化したものである。診断サービスの発注から診断書の取得までに必要な期間は約1週間である。稼動環境の変更は必要なく、診断用ソフトを稼動環境にインストールして丸1日分のシステム稼動ログを取得することで診断に必要な情報を収集する仕組み。

 SiGNの製品化にあたり、ITXイー・グローバレッジ、インサイトテクノロジー、ベリタスソフトウェアの3社が共同で診断書に含める情報を定義した。SiGNのサービス自身も、販売窓口はITXイー・グローバレッジだが、3社が共同で提供する。インサイトテクノロジーは性能監視ソフトとコンサルティング支援、ベリタスソフトウェアは主に監視ソフトを提供する。インサイトテクノロジーとベリタスソフトウェアの狙いは、自社ソフトを用いたコンサルティング・サービスの販売経路の拡大である。

JMX/Mbeanのログを対象とする

 SiGN for Applicationは、米VERITAS Software(現Symantec)が開発した性能監視ソフト「VERITAS Indepth for J2EE」を用いて顧客のアプリケーション・サーバの稼動状況を分析、性能のボトルネックや改善案をレポートとして出力するサービスである。システムの稼動ログを元に、SQL、ロジック、メモリ、環境、スケーラビリティの5項目に着目したレポートを出力する。

 Indepth for J2EEは、Javaアプリケーション・サーバの監視インタフェース機構であるJMX(Java Management Extentions)経由で、アプリケーション・サーバ製品が提供する管理用MBean(Managed Bean)の情報を取得して蓄積する。蓄積した情報を元に、アプリケーション・サーバの性能を改善する方法を指示する。このため、同サービスの利用に際して、ログ取得のために新たに専用のログ出力API機構をJavaのソース・コードに埋め込む必要はない(製品によっては、Javaの実行時にクラスローダーがクラスを呼び出すタイミングで動的に監視プローブを埋め込み、Javaのソースに変更を加えないものもある)。

日本オラクルが開発したDB監視ソフト

 一方のSiGN for Databaseは、インサイトテクノロジーが開発した性能監視ソフト「Performance Insight」を用いてデータベース管理システムであるOracleの稼動状況を監視して分析し、レポートを出力するサービスである。システムの稼動ログを元に、CPU/メモリ、SQL、ディスク、SGA(System Global Area、Oracleのインスタンスが用いる共有メモリ)、領域、設定の6項目に着目したレポートを出力する。

 同社はOracleのチューニングを専門とする技術者を抱えたコンサルティング企業である。1995年7月に当時日本オラクルに在籍していた小幡一郎氏が設立した。背景には、日本オラクル社内でPerformance Insightを開発していたものの、本社である米Oracleが同様のソフトを開発したため、日本オラクルとしてはPerformance Insightの開発を中断せざるを得なかったという状況がある。

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