日本ヒューレット・パッカード(日本HP)とシスコシステムズは10月14日、ネットワークセキュリティ分野で包括的に協業していくと発表した。日本HPはシスコの自己防衛型ネットワーク構想「Network Admission Control(NAC)」プログラムに参加し、クライアントPC向け認証/検疫ソリューション「HP Quarantine System」とCisco NACソリューションの技術的連携を進める。
Cisco NACソリューションとHP Quarantine Systemを連携させると、両社製品に共通の検疫ポリシーを設定し、ルータやVPN機器のアクセス制御などができるようになる。両社では「その結果、より強固な認証とネットワーク接続制御を提供し、不正アクセスやウイルスの脅威から企業ネットワークを守れる」としている。IEEE 802.1xに対応していないスイッチやクライアントが混在する環境でも連携動作が可能なので、既存システムに対する親和性も高く、スムーズに導入できる。
この協業で実施する技術的連携の内容は以下のとおり。
- HP Quarantine Systemのコンポーネントである「Qu Agent」と、Cisco NACソリューションの構成要素である「Cisco Trust Agent」を連携させる
- Cisco NACソリューションの提供するネットワーク全体のセキュリティポリシー適用と、HP Quarantine SystemによるPCクライアントのコンプライアンス検査を組み合わせ、より強固なセキュリティソリューションを展開する
今後、両社は連携動作の検証し、Cisco NAC対応としたHP Quarantine Systemの新版を2006年初めごろ出荷する予定だ。日本HPは、2006年12月末までに50システムの納入を目指す。