SOAのより実践的な取り組みを紹介--日本IBMとISVがセミナーを開催

山下竜大(編集部) 2005年10月25日 04時39分

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 日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は10月19日〜20日の2日間、同社のエグゼクティブ向け宿泊研修施設である「天城ホームステッド」(静岡県伊東市)において、SOA(サービス指向アーキテクチャ)の最新動向やSOA実現に向けた日本IBM、IBCS、ISVパートナーの取り組みを紹介するセミナー「SOA Business Exchange」を開催した。

 天城ホームステッドは、今年で開設から37年目を迎えるエグゼクティブ向けの宿泊研修施設。すでに10万人目前の累計9万6612名が同施設を使用している。SOA関連のセミナーとしては、2005年4月の「SOA Technology Summit」に次ぐ2回目の開催。同セミナーには、前回の参加者数を上回る30社32名のISVパートナーと、プレス/アナリストが参加している。

 今回のセミナーの最大のテーマは、より実践的なSOAの取り組みであり、SOAに対するIBMの取り組みはもちろん、ユーザー事例やISVパートナーの取り組みが紹介されている。

「SOAに必要な機能のすべてを提供できるのはIBMだけ」と山野氏

 セミナーの冒頭、日本IBMのISV&デベロッパー事業推進部長である山野治氏は、SOAを実現するために必要な要素について、「実装を支援する“サービス”、再利用化を促進する“仕組み”、開発から運用までのライフサイクルをサポートする“手法”と“ツール”、ビジネス視点とIT視点の両方をサポートする“ツール”」の5つを挙げ、「これらすべてを提供できるのはIBMだけ。WebSphere、DB2、Rational、Tivoli、Lotusの5つの製品ブランドで、SOAを完全にサポートすることができる」と話している。

 具体的な取り組みとしては、企業戦略をもとに業務を分析するコンサルタントの視点、システム全体のアーキテクチャやパターンデザインを定義するアーキテクトの視点、ITレベルでの実装を行うテクノロジスト/スペシャリストの視点という、3つの視点からSOAを推進している。

「SOAはすでに多くのユーザーで実装されている」と長島氏

 日本IBMのソフトウェア事業部 テクニカルセールス&サービス 技術理事、長島哲也氏は、「コンサルタントの視点とテクノロジスト/スペシャリストの視点では、多くの情報がすでに提供されている。しかし、ビジネスとITをつなぐアーキテクトの視点は、重要なポイントでありながら、まだあまり多くのメッセージが出されていない。SOA実現で重要なのは、サービスとアーキテクチャだ」と話している。

 「SOAとは、ITシステムを再利用しやすい単位で分割し、その機能を“サービス”と見立てて相互接続することで、システム全体を構築する考え方。これにより業務プロセスの変化に柔軟かつ迅速に対応できるITシステムを実現できる」(長島氏)

 しかしIBMが提供するのは、あくまでもSOAのインフラ部分を実現するための製品やサポートだけ。その上で動作するサービスについては、ISVパートナー各社と協力することでアプリケーションを効率的にサービス化できる支援を提供する。

「SOA実現においてIBM製品は現実的」と最首氏

 その取り組みの1つとして10月19日に、イーシー・ワンの代表取締役社長である最首英裕氏が、イーマニファクチャリング、フェアウェイ ソリューションズ、日本IBMのSolution Builder Express Portfolio(SBEP)チームと協力することで、製造業向けサービス指向アーキテクチャ(SOA)ソリューションモデルを開発したことを発表した。

 今回、4社が開発したSOAソリューションモデルは、フェアウェイ ソリューションズのSCM(サプライチェーン管理)システム「φ-Conductor」のOrder Fulfillment機能とイーマニファクチャリングの生産管理パッケージ「e-Manufacturing(e-MFG)」の納期回答機能を日本IBMのアプリケーションサーバ製品「IBM WebSphere Application Server」のESB(Enterprise Service Bus)機能で統合し、さらに納期回答機能から納期回答ロジックをサービスとして切り出してESBで連携することで実現されている。

 4社が開発したSOAソリューションモデルを活用することで、ビジネス要件の変更に対し、アプリケーションの変更を行うことなく、サービスを組み合わせることで迅速に対応することが可能。4社では、再利用性を高めることで、開発期間と開発コストを約80%低減することができるとしている。

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