マイクロソフト、日本でアカデミック分野の戦略を強化

藤本京子(編集部) 2005年11月07日 19時41分

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 マイクロソフトは11月7日、アカデミック分野における戦略を強化すると発表した。マイクロソフト 代表執行役社長のDarren Huston氏は、同社の新たな取り組みには3つの柱があるとし、「産学連携による先端技術の研究を強化する。また、ソフトウェアを通じて学生の可能性を拡大する。さらに、教育現場でのIT活用を推進する」と述べた。

 まず産学連携による研究の強化は、同社が7月1日に設立した産学連携推進組織「マイクロソフト産学連携研究機構」(IJARC)を通じて実現する。具体的には、共同研究プロジェクトの拡大と、フェローシップによる人材育成を実施する。

アカデミック分野の戦略について語るマイクロソフト社長のHuston氏

 共同研究プロジェクトは、現在「人とコンピュータのインタラクション」におけるプロジェクトが進行しているが、2007年度にはテーマを「先端的ソフトウェア技術」にも拡大し、新たな研究を公募する。応募方法は、11月15日よりIJARCのホームページ上に掲載される。

 フェローシップは、2004年よりMicrosoft Research Asia(MSRA)フェローシップとして実施しているが、今年は東京大学大学院より2名、早稲田大学大学院より2名と、4名の大学院生が授与することとなった。受賞者には、奨学金が授与されると共に、MSRAへのインターンシップに約3カ月間参加できる。マイクロソフトでは、このプログラムをさらに拡大し、日本の研究者の人材育成に貢献するとしている。

 2つ目の柱となるソフトウェアを通じた学生の可能性の拡大は、最新のソフトウェアを入手しやすくすることや、スキル習得の方法を拡大し、学生間の交流の機会を提供すること、スキルを試す場を提供することなどで実現する。

 ソフトウェアを入手しやすくするためにマイクロソフトでは、開発ツール「Visual Studio .NET theSpoke Premium 2003」のユーザーに対し、最新版の「Visual Studio 2005 Professional Editon」を追加料金なしでダウンロード可能とすることや、Visual Studioを利用したことのない学生に対しては「Visual Studio 2005 Academic Edition」を推定小売価格4800円で提供する。また入門ツールとして、「Visual Studio 2005 Express Edition」を無償ダウンロード可能とする。

 スキル習得のためには、12月より「Visual Basic」および「Visual C#」がオンラインで学習できるコンテンツを用意するほか、エキスパートによる動画の教育コンテンツの展開や、マイクロソフト社員による大学でのセミナー、学生向けコミュニティに向けたセミナーを実施する。

 スキルを試す場としては、日本国内における「The Student Day」や、世界規模の技術コンテスト「Imagine Cup」を引き続き開催する。2006年度は、The Student Dayが2006年3月31日に秋葉原コンベンションホールにて、Imagine Cupが2006年夏にインドのデリーにて開催される。

 Huston氏は、マイクロソフトが日本でアカデミック分野に注力する理由として、「日本は米国に次ぐ大きな市場だ。また、デジタルライフスタイルにおける先進国でもある。多くのイノベーションも生まれており、こうしたリソースとうまく活用しなくてはならない」と述べた。

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