「革新により新たな価値を提供」--CAが新戦略を日本でお披露目

山下竜大(編集部)

2005-12-15 21:21

 コンピュータ・アソシエイツは12月15日、米CA社長兼CEO、John Swainson氏の来日に伴い、同社の新しいテクノロジービジョン「EITM(Enterprise Information Technology Management)」および新しいグローバルブランディングプログラムについてプレス向けに紹介する説明会を開催した。

 全社規模でIT管理の統合と簡略化を実現するEITMビジョンおよび新しい企業ブランディングは、2005年11月に同社が米ラスベガスで開催した年次カンファレンス「caworld 2005」で発表されたもの。Swainson氏が世界規模で進めているCAの変革に向けた取り組みだ。同氏は、2004年11月にCAに入社する前、IBMのソフトウェアグループにおいてソフトウェア販売担当バイスプレジデントを務めていた。

米CA社長兼CEO、John Swainson氏

 EITMは、共通サービスと呼ばれるIT基盤の上に、モジュール化された製品を組み込むことで、複雑で常に変化するITインフラを統合(Unify)および簡略化(Simplify)し、IT管理の理想と現実のギャップを埋めるCAの新しいテクノロジービジョン。現在、26種類のEITM製品が提供されているが、近い将来には80種類のEITM対応製品が登場する予定だ。

 Swainson氏は、「EITMを導入することで、コスト管理、サービスレベル管理、リスク管理、およびビジネスに対するIT投資の最適化を実現することが可能になる。EITMは、CAのユニークな能力であり、これによりエンタープライズ分野に向けたビジネスをより一層強化することができる」と話している。

 caworld 2005ではまた、社名の変更を含む新しい企業ブランディングが発表されている。これまで同社の正式名称は「Computer Associates International」であり、略称が「CA」だったが、2005年11月14日付けで正式名称を「CA」に変更。会社のロゴも一新された。さらに新しいマーケティングキャンペーン「Believe Again(再び確信しよう)」を全世界で展開。顧客やパートナーなどにCAの変革を訴求する取り組みを展開している。

 Swainson氏は、「CAは変革を続けている。生まれ変わることで(顧客やパートナーに)新たな価値を提供できる」と話している。

コンピュータ・アソシエイツ代表取締役社長のJohn Ruthven氏

 また、2005年12月より日本法人の社長に就任したJohn Ruthven氏は、日本市場の現状を紹介した。「日本市場の売り上げは、現在ワールドワイドの11%」とRuthven氏。「日本市場の現状は、控えめながら高い潜在能力を持っており、日本の成長が今後のCAの大きな鍵となる」と同氏は話している。

 Ruthven氏はまた、「このような状況は、2009年から2010年くらいまでは続くだろう」と話し、「日本は高度で洗練された市場であり、顧客のニーズも高いことから、日本のパートナーとの協力関係を強化し、リーチを拡大していくことが重要になる。CAの能力とパートナーの能力を融合することで、より高い価値を顧客に提供したい」と加えた。

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