2006年の注目は「日本版SOX法」と「見える化」

山下竜大(編集部) 2005年12月31日 08時00分

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2005年のIT流行語大賞もやっぱり「SOA」

 年末になると毎年恒例の「新語・流行語大賞」のトップテン大賞が発表される。2005年は、9月12日の衆院選での自民党圧勝から「小泉劇場」および同じく衆院選やフジテレビの買収騒動で注目されたライブドア、堀江貴文社長のくちぐせである「想定内(外)」などが選ばれている。

 それでは、「IT業界における2005年の流行語大賞は?」ということで、独断と偏見で「SOA(サービス指向アーキテクチャ)」「Java 10周年」「マルチコア」の3つを挙げてみた。

 まずは「SOA」という言葉、筆者の中では2年連続での受賞となっている。2004年は「SOAってなに?」ということで注目され、2005年は「SOAをいかに実現するか?」に注目が集まっての受賞となった。さらに2006年には、「SOAでこんな効果があった」という現実的なユーザー事例が登場し、注目度がさらに拡大。3年連続での受賞は間違えないと考えている。

 参考までに、SOAを簡単に説明しておくと、これまでアプリケーションという単位で開発してきたシステムをビジネスプロセスで構成される「サービス」という単位で、ESB(Enterprise Service Bus)上に組み合わせることで、ビジネス環境の変化に柔軟かつ迅速に対応できるシステムを実現する仕組みだ。これにより、サービスの再利用を可能にし、これまで部分最適化だったシステムを全体最適化することが可能になる。

 IT専門調査会社であるIDC Japanの調査では、SOAを実現するためのWebサービスは着実に導入が進み、2008年の国内Webサービス関連プロフェッショナルサービス市場は523億円に達し、2003年〜2008年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は57.4%になると報告されている。

 また、SOAのベースとなる国内アプリケーションデプロイメントソフトウェア市場は、2003年〜2008年までの今後5年間のCAGR(Compound Annual Growth Rate)が4.2%となり、2008年の市場規模は981億円になると予測されている。

Java 10周年を世界各国で盛大にお祝い

 次に、「Java 10周年」を選んだ理由だが、Javaの10年間の功績を考えれば当然の受賞といえるだろう。

 2005年5月に10周年を迎えた“Java”は、1991年に情報家電向けの開発言語プロジェクトである「Green Project」としてスタートした。当初は、「Oak」(オーク)と呼ばれる言語として開発が進められていたが、1995年5月23日にサン・マイクロシステムズが開催した「Sun World Expo」で、初めて「Java」として公開された。

 Javaのコンセプトは、JVM(Java仮想マシン)をOS上に搭載することで「Write Once, Run Anywhere(1度書けば、どこでも動く)」を実現することだ。このコンセプトにより、OSに依存することなくアプリケーションを稼働させることが可能。たとえば、Solaris上で開発したJavaアプリケーションにまったく手を加えることなくLinuxやWindows上で動作させることができる。

 今年11月の「JavaOne Tokyo 2005」でサン・マイクロシステムズの専務取締役 営業担当、末次朝彦氏は、「情報を“share(共有)”し、コミュニティに“Participation(参加)”することで、Javaの市場を拡大していく。Information Age(情報の時代)は終わり、Participation Age(参加の時代)が到来した」という新たなメッセージを来場者に伝えた。

 また、今年の6月にサンフランシスコで開催されたJavaOneの基調講演で米Sun Microsystemsの社長兼COOであるJonathan Schwartz氏は、「これまでの情報提供は一方通行だったが、ネットワークは双方向に参加できることが重要。単につながっているだけでなく、参加(Participation)することこそが重要だ」と話している。

半導体市場は熱い戦いからクールな戦いへ

 続いて「マルチコア」は、ソフトウェア分野を得意とする筆者としては久しぶりに注目した半導体分野だ。これまで半導体市場は“18〜24カ月で集積密度が倍増する”という「ムーアの法則」に基づいて拡大してきた。これによりPCやサーバの性能は飛躍的に向上し、今や基幹システムにまで使用されるようになっている。

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