OSの仮想化は1つのアプローチだ。しかしSWsoftは、1つのOSを複数の仮想環境に分割し、それぞれの環境で別々のアプリケーションを独立して動かすという高度なアプローチをとっている。同社はLinuxWorldにおいて、仮想環境を新たに作成したり、仮想環境にソフトウェアテンプレートを適用したりするウェブベースの管理ツール「Datacenter Automation Suite」の発表を予定している。
Linuxの世界では、Xenの評価が高まりつつある。実際、2006年中にNovellおよびRed Hatが、仮想化技術の敷居を低くしたスタンドアロン製品として、Xenを搭載したLinux製品を投入する予定だ。
XenSourceが方針を転換した背景には、こうした事情もある。XenSourceの最高技術責任者(CTO)であるSimon Crosby氏は、「過去半年間、多くの顧客から意見を聞いて分かったのは、彼らが「Red Hat Enterprise Linux」や「SUSE Linux」上でXenを使いたがっているということだ」と述べた。
Red HatとNovellは、現在XenSourceの提携企業となっている。Crosby氏によれば、このような企業提携はXenSourceのビジネス戦略の一面で、VMwareと競合するスタンドアロン製品「XenEnterprise」の販売もまた別の一面だという。
XenSourceはすでに、Xen用の管理ツール「XenOptimizer」の販売予定を取りやめている。Crosby氏によると、XenEnterpriseは現在ベータ版の段階で、2006年後半にIntelのVTやAMDのVirtualizationを組み込んだプロセッサが普及し始めたところでリリースするという。
Virtual Iron Softwareの方は、XenSourceとは異なり、管理ツールの開発を続行する。Xenのユーザーは、バージョン3を使って仮想マシンを管理できる。たとえば、コンピュータから別のコンピュータへ仮想マシンを移動させたり、コンピュータが停止したときに仮想マシンを再スタートさせたりすることが可能だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ