「IT部門の課題を仮想化が解決する」--インテル、仮想化普及を目指したプログラム

藤本京子(編集部)

2006-04-06 22:27

 インテルは4月6日、東京都内にて開催中の「インテル・デベロッパー・フォーラム Japan 2006」にて、インテル バーチャライゼーション・テクノロジー(インテルVT)に基づいた仮想化ソリューションを日本市場で普及促進させることを目的とした「インテル バーチャライゼーション・テクノロジー・アクセラレーション・プログラム」を発表した。

 同プログラムは、すでにヴイエムウェア、NEC、NTTデータ、新日鉄ソリューションズ、ターボリナックス、デル、東芝、日本IBM、日本ヒューレット・パッカード、ノベル、野村総合研究所、日立製作所、富士通、マイクロソフト、ミラクル・リナックス、レッドハットなど、システムメーカーや仮想化ソフトウェアベンダー、SI事業者などが賛同企業として名を連ねている。

Skaugen氏 世界に先駆け、まずは日本で「インテル バーチャライゼーション・テクノロジー・アクセラレーション・プログラム」を発表したIntelのSkaugen氏

 このプログラムは、インテルが賛同企業と協力し、アプリケーションソフトウェアをインテルVTプラットフォーム上の仮想化環境へ対応させるための支援をするほか、仮想化を利用したソリューションの技術検証やその展開に向けた活動を行う。

 そのためインテルは、アプリケーションの検証を行うための施設「インテルVT検証ラボTokyo」を都内に開設する。また、必要に応じてインテルや各賛同企業より技術情報も提供する。アプリケーションの対応状況などは、各社で共有し、対応済みアプリケーションのソリューションカタログも公開する予定だ。

 また、賛同企業間でワークショップを開催し、ソリューションの技術検証をするほか、仮想化技術の説明や利用可能なシステム、ケーススタディなどが掲載された「インテルVTソリューションカタログ」を2006年中に公開する。

 Intel 副社長 兼 デジタルエンタープライズグループ サーバプラットフォーム事業部長のKirk Skaugen氏は、現状のIT部門の問題点として、ハードウェアリソースの利用率が平均15%に満たないことや、IT予算の約80%が保守運用に使われていることなどを挙げ、「サーバコンソリデーションでこうした課題が解決できる。そのために必要なのが仮想化だ」と述べている。「仮想化を利用することで、動的ロードバランスや自律運用、自己修復が可能となる。最終的には、真の無人データセンターを実現することが目標だ」(Skaugen氏)

 現在このプログラムは日本国内に拠点を置く企業を対象としているが、今後は他国でも展開する予定だ。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]