SunのSolaris OSは15Kに対応できるが、ソフトウェアでこれだけ多くのスレッドを管理するには用心が必要だ。ただし、1つのOSにこれだけ多くの作業をさせたくない場合には、Sunが計画する「論理ドメイン」ソフトウェアを使う手がある。2006年後半--おそらく第4四半期に出荷予定のこの仮想化レイヤーがあれば、Solarisの複数のインスタンスを同じサーバ上で実行できるようになると、Yen氏は説明した。
チップ設計でSunにとって最大のライバルであるIBMとIntelは、顧客は少ない数のスレッドを高速に実行できるチップの方を好むため、Niagaraはニッチ製品だと主張している。
Rockの設計
Yen氏は、Rockの詳細に関しては口が堅かったものの、2006年後半には同プロセッサや、それを基盤とする「Supernova」サーバの設計に関する詳細を明かしていく、と語った。そして、同氏は、同一コアを多数用意するよりRockのアプローチの方が複雑な点は認めた。同氏は、構造を独占するコアもあれば共有できるコアもあると示唆した。
「横の複数のコアは相互に超越し始める。Rockの処理要素の機構は必ずしも一次元である必要はない。何らかの階層でグループ化することもできる。それも可能性の1つだ」(Yen氏)
同氏は具体的な構造には言及しなかったが、現行のNiagaraが1つのキャッシュを共有する8つのコア、4つのメモリコントローラ、そして1つの浮動小数点計算ユニットを搭載していることを明かした。
Sunは、65ナノメートル製造プロセスの高速バージョンを投入し、Rockプロセッサをマイナーチェンジすると見込んでいる。Yen氏によると、このチップは既存のRockサーバに搭載可能だという。45ナノメートルデザイン(のチップ)はその後に投入される。「Niagara 3のように、既に開発に着手していることは想像できると思う」(Yen氏)
より従来のプロセッサに近いものとして、Sunは新しいUltraSparc IV+チップをリリースする。このチップは原稿の1.5GHzモデルよりも高速化され、おそらく1.8GHzで動作する可能性が高いが、Yen氏は具体的な動作速度は明かさなかった。また、それ以降に再び動作速度の引き下げもあり得ると同氏は述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ