富士通、北米での影響力拡大を目指す

文:Stephen Shankland(CNET News.com) 翻訳校正:河部恭紀(編集部) 2006年04月19日 11時22分

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 カリフォルニア州サニーベール発--富士通が、アジア地域で有している影響力を北米市場にも拡大し、2010年までに100億ドル相当の売り上げを目指す意向だという。

 Fujitsu Computer Solutions(FCS)の最高執行責任者(COO)Farhat Ali氏は、こうした目標を達成するためには、40億ドルという現在の売り上げを毎年25%ずつ増加させていかねばならないと述べている。FCSは、日本の大手テクノロジー企業である富士通の十数社におよぶ子会社の1つで、目標達成に向けての取り組みを統括している。

 Ali氏は、富士通は日本およびその他のアジア地域で強い影響力を持っており、Siemensとの提携のおかげでヨーロッパでも知名度が上がったが、それだけでは十分ではないと話した。現地のFCSのオフィスで開いた記者会見で、同氏は「富士通はアメリカこそ最大の市場であると再認識した」と述べている。FCSは、サーバやノートPC、ITインフラストラクチャソフトウェアを販売する企業。

 しかし、IDCのアナリストJean Bozman氏は、富士通がそこまでの成長を遂げるのは容易なことではないと指摘する。「かなり野心的な目標だ」(Bozman氏)

 増収の一端を担うために、FCSは現在のビジネスを年間約15〜20%のペースで成長させていくつもりだとAli氏は述べる。そのほかは、買収を通して収入拡大を目指すのだという。

 当面は、FCSが2005年に立ち上げたストレージ事業に関する買収が行われる見込みだ。「強化が最も必要なのはこの分野だと考えている」(Ali氏)

 またAli氏は、新たなパートナーを獲得して販売チャネルを拡大したり、規制コンプライアンスやコンテンツ管理、サービス指向アーキテクチャ(SOA)といった特定の目的を持つ製品を統合したパッケージを提供したり、医療ケア企業および通信事業者、政府組織などの顧客を対象に絞り込んだりすることで、さらなる増収を図ろうともくろんでいる。

 富士通は米国に複数の子会社を持っているが、経費の無駄遣いや市場の重複がないかどうか、現在精査しているところだという。社内で「Fujitsu One」と呼ばれるプログラムを立ち上げ、顧客が富士通および富士通ブランドを一元的に把握できるような統一性を確立すると同時に、人事や会計といった庶務の統合を進めていると、Ali氏は説明した。

 FCSでマーケティング担当シニアバイスプレジデントを務めるRichard McCormack氏は、例えばFujitsu Products of Americaなどの子会社は、FCSだけでなく、Hewlett-Packardをはじめとする競合社にもノートPC用のハードドライブを販売しており、これが子会社を持つことの意義だと話している。

 富士通は子会社の統廃合も行ってきた。FCSは、2年以上前にサーバ部門とモバイルコンピューティング製品部門が合併して生まれた組織で、2005年にはここにバイオサイエンス部門および高パフォーマンスコンピューティング部門が組み入れられた。また、4月にもソフトウェア部門が統合される予定で、その規模はさらに拡大することとなる。

 富士通のその他の子会社は、コンサルティングやコンピュータ用品の小売り販売、ネットワーク機器などを専門としている。

 FCSは米国時間4月18日、同ソフトウェア部門が開発した「NeoBatch」という新製品を発表した。これは、通常はメインフレーム上で動作させる「バッチ」をWindowsシステムで走らせるためのものだ。バッチとは、利用者が多くの操作を行わなくても、コンピュータがみずから処理できる、あらかじめ決められたタスクのことだ。NeoBatchは、Microsoftの.Netソフトウェアに基づいて構築され、「Itanium」ベースの富士通サーバ「Primequest」が稼働するシステムを特に対象としているという。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ

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