HPがデータセンターの冷却に一工夫--消費電力を60%削減

文:Stephen Shankland(CNET News.com) 翻訳校正:坂和敏(編集部) 2006年05月09日 14時57分

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 サンフランシスコ発--Hewlett-Packard(HP)が、データセンターの空調に必要な消費電力を60%削減し、計算能力と消費電力の問題に直面する企業を助ける技術のテストを開始した。

 この技術は、一面に張り巡らされた多数のセンサを利用する。カリフォルニア州パロアルトにある同社のデータセンターでは、約185平方メートルの範囲に900個のセンサが設置されている。そして、空調による空気の流れと温度設定を管理するデータを、これらのセンサがコントロールシステムに送信する仕組みになっている。

 著名な科学技術者で、HP Labsに所属するChandrakant Patel氏は、米国時間3日に当地で報道陣に説明会を開き、この新しい仕組みを使うことで、標準の21度に設定して空調設備をフルパワーで稼働させなくても、可能なときは風量を弱めて25度で運用できる、と語った。同氏はこの技術を「ダイナミックスマート冷却コントローラ」と呼んだ。

 Patel氏の主張によると、今日のデータセンターで一般に行われている強引な冷却方法には改善の余地がかなり残っているという。「最先端技術が使われていない」(Patel氏)

 サーバがぎっしりと詰め込まれ、それらの消費電力が高まるなか、データセンターの管理者は急増する電力需要に悪戦苦闘している。Intelなど、製品販売が低迷している企業は消費電力あたりのパフォーマンスを呪文のように唱え、Advanced Micro Devices(AMD)やSun Microsystemsなどは自社製品のエネルギー効率をアピールしている。

 IDCのアナリストJohn Humphries氏は、顧客の動向が増大する消費電力の問題をよく示しているとし、以下のような顧客調査結果を示した。

・10年前に平均100ワットの電力を消費していたサーバが、現在は平均400ワットも消費するようになっている。

・データセンターの運営費のうち、15〜20%は電力と空調にかかる費用が占めている。

・10年前のコンピュータラックは1台あたり平均7台のサーバを収納していたが、現在は平均20〜22台も収容している。

・10年前の配電システムは5〜8キロワットの電力を供給する設計だったが、新しいデータセンターは20キロワット以上を供給する設計になっている。

・10年前、サーバは世界合計で約600万台しかなかった。だが現在、その数は2400万台まで増加しており、IDCではこれが2010年までに3500万台に達すると予測している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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