「日本のユーザーの要望を理解し満足できる製品を提供する」と話すRimageのCOO - (page 2)

山下竜大(編集部)

2006-05-15 20:11

 また、Rimage製品を組み込んだ業界特有のソリューションを実現するためには、共に開発するパートナー企業との協力関係も重要になる。同社のパートナー戦略についてSuden氏は、「パートナー戦略において最も重要なのは、それぞれの分野のトップ企業と組むこと。そのためには、パートナーが必要とする機能を組み込みやすい環境を提供することが不可欠であり、APIの開発には多くの投資を行っている」と話している。

BD対応のProducerを2006年夏ごろ発表

 Rimage製品に対するユーザーのニーズは、国によっても異なっている。たとえば、「日本ではより設置面積の小さな製品が好まれる。一方、米国では大量のディスクを高速にパブリッシュできる仕組みが求められている」とAlmeida氏は話す。

 同氏はまた、「医療画像分野では、米国に比べ日本は感覚的に2年程度遅れている。日本では、大量のフィルムを使用している病院がまだ多く残っているが、米国ではほとんどの病院がフィルムを使わずに、デジタル処理に移行している」と言う。

 このような状況からAlmeida氏は、「特に日本の医療画像分野には大きなビジネスチャンスがあると考えている。早い時期に米国の売り上げの25%程度の市場になるだろう。米国でも3年ほど前までは、多くの医師はフィルムによる作業をデジタルに移行したいとは考えていなかった。しかし現在では、フィルムには戻れないと誰もが考えている」と話している。

 今後の製品戦略としては、まずBlu-ray Discに対応したProducerシリーズを2006年夏ごろに発表するする計画だ。これにより、Rimageの製品群は、CD、DVDに加え、次世代DVD規格のBlu-ray Discをいち早くサポートできるようになる。さらに、もうひとつの次世代DVD規格であるHD DVDへの対応なども計画されている。

 具体的な製品イメージとしては、現行Producerシリーズの筐体に、Blu-ray Disc対応ドライブを4台搭載する。書き込みスピードは、45分間で、Blu-ray Discが4枚、DVDが30枚、CDが110枚。

 また、現在は外付けになっているサーバ機能が同じ筐体の中に組み込まれるほか、既存ユーザーから要望の多かった、ステータス表示用のディスプレイや作業状況を確認できるサーバ内のライトなどが搭載される予定。さらに、「ディスク・ウォッチ」として商標登録されている外部から状態が一目で分かる“あんどん”機能も引き続き搭載される。

 そのほか、筐体の色が現在のシルバーから黒に変更されるほか、筐体の扉を簡単に開けることができないように鍵がつけられる。これは、1枚が約20ドルというまだ高額なBlu-ray Discを盗難から防ぐ目的だ。

 新製品についてAlmeida氏は、「Producerシリーズは、第2世代から第3世代に移行するときに、モジュラ構造に進化しており、ドライブが故障してもドライバなどの工具を使うことなく交換することができるようになっている。今後も高い柔軟性と堅牢性を兼ね備えたプラットフォーム上に、アプリケーションをより容易に構築できる環境を搭載していく方向性は変わらない」と話している。

 Almeida氏は日本市場に対するメッセージとして、「日本市場は、Rimageにとって非常に重要な市場だ。2005年5月に日本法人を設立して、日本にローカライズされた製品やサポートを、長期にわたり提供することをコミットしている。日本のユーザーが何を望んでいるのかをしっかりと理解し、顧客が満足できる製品を提供していきたい」と話している。

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