ノベル、新CEOを待ち受ける険しい道

文:Peter Judge(CNET News.com) 翻訳校正:河部恭紀(編集部) 2006年06月26日 16時57分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 Novellの新しい最高経営責任者(CEO)Ron Hovsepian氏は、これから半年間で同社の売上高を改善しなければならない。さもなければ前任者のJack Messman氏と同じ運命をたどることになる、と一部のアナリストは言う。

 「彼にはあまり時間がない」と言うのはOvumのシニアアナリストLaurent Lachal氏だ。「Novellは、来四半期とは言わないがその翌期には良い業績をあげる必要がある」(Lachal氏)

 Hovsepian氏は米国時間6月22日にCEOに任命された。その前にはNovellの取締役会が前任のMessman氏の解任を決定しており、理由は同氏が連続して低い業績を記録したこと、特にLinux関連の事業が不振だったこととされる。

 NovellはSUSE Linuxに投資し、同社の「NetWare」という古いネットワークOSの売り上げに代わる事業に転換させようと苦戦中だ。つまり、新CEOも前任者と同じ社内抗争に直面する可能性がある。「当面はNovell社内に相当なレベルの緊張があると思う」とRedMonkの主席アナリストJames Governor氏は言う。「ある非常に異なる文化が非常に異なる技術とともに統合されようとしていた」(Governor氏)

 2005年11月、同社が大々的なリストラを敢行する中でHovsepian氏が社長に就任したとき、同氏の契約条件にはMessman氏の後任となる可能性が示唆されていた。

 「Hovsepian氏がCEO就任予定であることは誰もが知っていた」とOvumのLachal氏は言う。「Novellにもっと勇気があれば、初めから彼をCEOに選任していただろう。選任しないよりはましだが、決断が遅い」(Lachal氏)

 Lachal氏によると、Hovsepian氏は元コンサルタントのMessman氏よりもセールスマン的資質があり、こういった資質をNovellは現在必要としている。「(Novell主催の会合)Brainshareに行ったが、Messman氏ではなくHovsepian氏が中心となっていたことは明確だった。比較すると、Messman氏は人前でのパフォーマンスが苦手だ。初日の記者会見でのMessman氏のパフォーマンスほどひどいものを、これまで一度も見たことが無い」(Lachal氏)

 最高財務責任者(CFO)のJoseph Tibbetts氏も同社を退任するため、Hovsepian氏には自身の策を練る余地がある。また、彼の焦点は売り上げ増になるだろうと、複数のアナリストが言う。Linux事業でトップを行くRed HatとNovellの差が開きつつある状況から見ても、売り上げ増は優先される。

 Novellは顧客ベースの情報をもっと多く集め、契約更新のフォローアップといった基本業務のやり方を改善する必要があるとLachal氏は言う。「そういった低水準の実際的アプローチの実行がNovellには必要だ。顧客ベースをもっと知るべきだ。それは退屈なことだがきちんと実行すべきだ」(Lachal氏)

 Linuxに力を入れる一方で、Hovsepian 氏はNovellのID管理とリソース管理の分野における強みを最大限活かすようバランスをとる必要もあるとLachal氏は言う。

 「Open Enterprise Server (OES)」などのNovellのLinux製品は、SUSEとNetWareプラットフォームのハイブリッド商品で、比較的好調である。しかしソフトウェアの売り上げは依然として少なすぎるとLachal氏は言う。同氏によると、重要なのは、OESの伸びがNetWareの落ち込みよりも少なく、Novellの顧客は減りつつあることにある。

 「Red Hatの事業規模や成長速度に着目し、Novellが同じようになっていない理由を自らに問いかけてみるべきだろう」とLachal氏は言う。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連キーワード
経営

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

  • デジタル変革か?ゲームセットか?

    デジタルを駆使する破壊的なプレーヤーの出現、既存のビジネスモデルで競争力を持つプレイヤーはデジタル活用による変革が迫られている。これを読めばデジタル変革の全体像がわかる!

  • ビジネスの継続的な成長を促す新たなITのビジョン

    多くの企業においてITに求められる役割が、「守り」のコスト削減から「攻め」のビジネス貢献へとシフトしつつある。その中でIBMが提唱する新たなビジョンEnterprise Hybrid ITとは?