イノベーションはサイベースのDNA--データ管理の過去、現在、未来を語ったSybase幹部

山下竜大(編集部) 2006年08月09日 18時36分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 「Sybaseの成功には、2つの大きな理由がある。ひとつは来場者である皆さんをはじめ、ユーザーやパートナーの強力なサポートがあったから。そしてもうひとつがSybase社員の才能/技量、そして信念だ」

 Sybaseがネバダ州ラスベガスで開催している「Sybase TechWave 2006」カンファレンスの2日目となる8月8日、基調講演に登場した同社のInformation Technology Solutions Group(ITSG)シニアバイスプレジデント、Dr. Raj Nathan氏はこう語り、講演をスタートした。

Dr. Raj Nathan氏 SybaseのInformation Technology Solutions Group(ITSG)シニアバイスプレジデントであるDr. Raj Nathan氏。

 同氏がいう「Sybaseの信念」とは、「データ管理」である。Nathan氏は、「データは、ビジネスの基盤であり、データの価値により多くのアプリケーションの寿命を引き延ばすことも可能になる。このときデータは、ビジネスの拡大に合わせて分散しながら集中管理できるように設計しておく必要がある」と言う。

 「ビジネスの価値を最大化するためには、アプリケーションからデータを切り離した設計を行うこと、そして正しい時に、正しい形式で、正しい人か、あるいはシステムにデータを提供できることが重要になる」(Nathan氏)

 メインフレーム時代に集中管理されていたデータは、C/Sシステム時代に分散されて管理される用になった。しかしインターネット時代の到来により、分散されたデータを再度、集中化して利用することが必要になっている。

 「メインフレーム自体のデータ管理で優れていた点は、データの待ち時間が短かったことと、普遍的なアクセス環境、そしてデータの保護性だった。しかし、ビジネスの俊敏性や拡張性の実現、ユーザーのニーズに応えられただろうか? また、データの管理コストはどうだっただろうか?」とNathan氏は言う。

 そこでSybaseでは、エンタープライズ向けのデータ管理アーキテクチャの必要性を強調。最大のポイントは、いかにビジネスのスケーラビリティを支援するかであり、柔軟性(Flexibility)、待ち時間(Latency)、完全性(Integrity)、配布(Delivery)の4つのコンポーネントが重要になる。

 柔軟性(Flexibility)は変化に合わせて容易にデータを変更できる機能であり、待ち時間(Latency)は必要なときにデータが利用できる即応性であり、完全性(Integrity)は完全なトランザクションの保証であり、配布(Delivery)は必要なデータを必要な人やシステムに配布できる機能の実現だ。

 一方、アプリケーションの変革は、高可用性から継続的な可用性へ、スケールアップからスケールアウトへ、独自タイプのクライアントからマルチチャネル対応のアプリケーションやデバイスに、固定されたデータの使用からSOA(サービス指向アーキテクチャ)などに対応した再利用性の高いデータへと要求は移り変わっている。

 このような時代や市場、そしてユーザーの変化に柔軟かつ迅速に対応できるデータ管理を実現するためにSybaseが提唱するのが“Unwired Enterprise”戦略だ。同社のUnwired Enterprise戦略は、「Data Management」「Data Integration & Analysis」「Enterprise Mobility」の3つの領域に対し、それぞれ製品やソリューションを提供するというものだ。

 今回のカンファレンスでは、Data Management領域で「Sybase Adaptive Enterprise Server 15」や「Sybase IQ 12.7」が発表されたほか、Data Integration & Analysis分野で「Sybase Data Integration Suite」が、Enterprise Mobility分野で「SQL Anywhere 10」および「Information Anywhere Suite」が発表されている。

 Sybaseでは、さらにこの3つの領域においてアプリケーションやソリューションを構築するための統合開発環境を提供。「Sybase PowerDesigner 12.1」「Sybase PowerBuilder 10.5」「Sybase WorkSpace 1.5」の3つの製品を提供している。

 Nathan氏は、「Sybaseは、製品やテクノロジの提供において、顧客のビジネスを差別化できるものであること、顧客のビジネスを管理し、成長させていくことができることにフォーカスしている。データ管理およびデータ統合分野における競争力の高い製品やテクノロジを提供するための努力や投資を今後も惜しみなく続けていく」と話している。

 「イノベーションは、SybaseのDNAなのだ。現在も、そして未来も、Sybaseはイノベーションを続けていく」(Nathan氏)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連キーワード
開発

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

  • デジタル変革か?ゲームセットか?

    デジタルを駆使する破壊的なプレーヤーの出現、既存のビジネスモデルで競争力を持つプレイヤーはデジタル活用による変革が迫られている。これを読めばデジタル変革の全体像がわかる!

  • ビジネスの継続的な成長を促す新たなITのビジョン

    多くの企業においてITに求められる役割が、「守り」のコスト削減から「攻め」のビジネス貢献へとシフトしつつある。その中でIBMが提唱する新たなビジョンEnterprise Hybrid ITとは?