企業の拡大に対応できる内部犯行防止策はこう作る - (page 3)

文:Deb Shinder 翻訳校正:吉井美有

2006-10-31 08:00

 例えば、リムーバブルメディアドライブ、カードリーダーといったものを、それらを使う必要のないユーザーのコンピュータから物理的に取り外したり無効化したりすることができる。GFIの「GFI EndPointSecurity」(以前はPortable Storage Controlと呼ばれていた)などのソフトウェアを用いることで、ポータブルなストレージ機器の使用を制御することもできる。ファイアウォールのポリシー設定で、送受信メールへのファイル添付を禁止したり、特定のタイプの添付ファイルだけを通過させたりすることもできる。コンテンツセキュリティフィルタを使えば、企業のポリシーにそぐわない添付ファイルをチェックして該当するものを抽出することもできる。プリンタへのアクセスを制限したりプリンタを監視されている場所に設置したりして、印刷する必要のない資料の印刷行為を抑制することもできる。マイクロソフトの「Windows Rights Management Services」などを利用することによって、社内の電子メールやOfficeドキュメントの受取人によるドキュメントの印刷やコピー、転送を制限することもできる。ファイアウォールの設定によって、ユーザーが既知の危険なウェブサイトにアクセスすることを禁止できるし、安全であると分かっているウェブサイトへのアクセスだけを許可することもできる。

5つのポイント

 内部からのセキュリティ侵害を防ぐ、拡張可能な戦略を構築するうえで重要なポイントは以下の通りである。

  • ネットワーク内部からのセキュリティ侵害リスクを軽視しない
  • 内的脅威に的を絞ったポリシーを明文化する
  • ポリシーを公布し、受け取ったユーザーがそれを承認したことを確認する
  • 意図しない侵害を防止するためにトレーニングを実施し、明文化したポリシーの効果を高める(例えば、安全なネット閲覧、覚えのない添付ファイルをオープンすることの危険性、ソーシャルエンジニアリングの策略を見破る方法などに関してユーザー教育を実施する)
  • 可能な場合は常に、自動的コントロールによってセキュリティポリシーが順守される環境を作っておく

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