SAPジャパンが第3四半期の業績を発表--ライセンス売り上げが19%増加

山下竜大(編集部) 2006年11月03日 12時58分

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 SAPジャパンは11月2日、ビジネスの状況や第3四半期の業績などについてプレス向けに紹介する説明会を開催した。同社の第3四半期ソフトウェアライセンス売り上げは前年比65%増、9月末までのソフトウェアライセンス売り上げも前年比で19%増加している。

 ビジネスが好調な要因は、カスタマーリレーションシップ管理(CRM)やサプライチェーン管理(SCM)、統合アプリケーションプラットフォームである「SAP NetWeaver」によるenterprise SOA(サービス指向アーキテクチャ)などの分野が大きく成長したこと。主力であるERP製品も堅調な伸びを示したとしている。

SAPのRobert Enslin氏 「日本のビジネスは引き続き好調」とSAPのRobert Enslin氏。

 SAPジャパンの代表取締役社長、Robert Enslin氏は、「ビジネスをグローバルに展開するためにはSCMが不可欠となっていることからSCMの成長は期待していた。一方、CRMが軌道に乗るのは1〜2年ごと考えていたので嬉しい誤算だった」と話す。

 業種別では、ハイテク分野や小売/卸分野、サービス業などが成長。内部統制対策などの案件も増加している。営業面では、バリューエンジニアリングによる営業支援を強化。当初8名だった人員を15名に拡大している。そのほか、パートナー経由の売り上げも増加した。

 第3四半期にSAPジャパンでは、業務機能をenterprise SOA対応のサービスとして実装した「mySAP ERP 2005」の提供を開始。2010年まで、コアモジュールをバージョンアップすることなく機能拡張が可能な仕組みを実現した。

 Enslin氏は、「2010年までベースとなる基盤を利用できるのは顧客にとって大きなメリットだ。mySAP ERP 2005により、堅牢なIT基盤を確立することが可能。顧客企業は長期的なIT戦略を計画しやすくなる」と話している。

 enterprise SOAは、Webサービスの設計、構成、展開をエンタープライズレベルで実現し、ビジネス要件への対応を支援する全社規模のビジネスソリューション。SAPが蓄積したノウハウとWebサービスやその他のオープンスタンダードの柔軟性を組み合わせることで、業務処理とITインフラの適応性や柔軟性、オープン性を実現。TCO(総保有コスト)の削減を可能にする。

 このenterprise SOAの実現に向けSAPジャパンでは、ISV向けの体制を確立。東洋ビジネスエンジニアリング(B-EN-G)との提携により、enterprise SOAに特化したコンピテンスセンターを設立したほか、2006年10月に日本ヒューレット・パッカード(日本HP)と「SAP Discovery System」の販売で協業することを発表している。

 また、パートナービジネスの強化では、2006年10月に富士通が「SAPグローバル・サービス・パートナー・プログラム」に参加したことを発表。富士通の業種ノウハウやサービスの実装能力とSAPの包括的なエンタープライズアプリケーションを融合し、両社で合意した地域や業種に対して、共同拡販プログラムを展開することを発表している。

 そのほか、2006年8月には、中堅・中小市場向けのERP導入を加速する「SAP ファースト・ステップ・キット」キャンペーンを年内限定で実施。300万円、500万円、1980万円を中心とした価格帯で、アイ・ピー・エス、NECネクサソリューションズ、日立情報システムズなどが提供することを発表している。

 中堅・中小市場向けとしては、2006年10月にデルと提携することも発表。SAPジャパンの中堅・中小企業向けERPソリューション「SAP Business One」を最小構成価格98万円より提供することも発表している。

 Enslin氏は、「企業買収の増加による短期間での規模拡張へ対応や日本版SOX法をはじめとするコンプライアンスおよびリスク回避に向けたソリューションの確立、アジアをはじめとするグローバル化への対応など、迅速で柔軟なソリューション開発の必要性が高まっている。また、中堅企業のIT投資が堅調に伸びていることなどが、日本のビジネスを牽引している」と話している。

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