NEC(矢野薫社長)は、1000dpiの高精度エリア型センサーを搭載した指紋認証モジュールと、800dpiのライン型センサーを搭載した指紋認証モジュールを発売した。
どちらも、独自に開発した指内散乱光直接読取方式を採用。他の方式では読み取りが困難な乾燥指や湿潤指なども確実に読み取れるという。また、米国政府の指紋認識率評価プロジェクトで第1位の評価を獲得した世界最高水準の精度を誇る照合アルゴリズムにより、他人許容率0.00001%以下を実現。ID番号を併用しないで指紋だけで認証できる。
モジュール本体に高性能専用プロセッサと指紋センサーを搭載しており、モジュール内で指紋の登録と照合が可能。このため、ロッカー、金庫、ATM、医療機器、計測機器など、多くの機器に容易に組み込める。屋外でも使用できるよう、センサーの表面には特殊保護ガラスも施した。
ライン型モジュールでは認証部自体を小型化。さらなる省スペース化も図った。ライン型センサーを搭載した指紋認証モジュールは同社では初めて。
指紋認証モジュール(エリア型)の税別価格は、開発サンプルが10万円、製品版(20個口)が76万6000円。指紋認証モジュール(ライン型)の開発サンプルは8万4700円、製品版(20個口)は46万円。製品版の使用には、開発サンプルの購入が必要。出荷開始はいずれも12月1日。