オープンソースソフトウェア推進に向け、日・中・韓が結束

藤本京子(編集部) 2006年11月24日 12時23分

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 情報処理推進機構(IPA)と日本OSS推進フォーラムは、オープンソースソフトウェア(OSS)の普及促進に向け「第5回北東アジアOSS推進フォーラム in 福岡」を11月21日から22日にかけて開催した。

 北東アジアOSS推進フォーラムは、日本OSS推進フォーラム、中国OSS推進連盟、韓国OSS推進フォーラムが協調し、各国におけるOSSの普及・発展に向けた活動を行っている。今回のフォーラム参加者は、3カ国の産業界、研究機関、大学、政府関係者など約300名となった。

 今回のフォーラムでは、3つのワーキンググループ(WG)からの活動報告があった。3つのWGとは、技術開発と評価を担当するWG1、人材育成を担当するWG2、標準化や認証研究を行うWG3だ。

 まずWG1は、サーバとデスクトップの2つのサブワーキンググループ(SWG)に分かれている。サーバSWGでは、3つのプロジェクトを実施することで合意した。まず、(1)Linuxシステム向け分散リソース管理技術・環境をオープンスタンダードに基づき開発するという、サーバリソース管理ツールプロジェクト、(2)Linuxカーネルの新旧バージョン間の互換性テストツールの開発に向けた、Linuxカーネル互換性テストツールプロジェクト、(3)MySQLとPostgreSQLの性能や信頼性の評価データを共有するための、データベース管理システムの性能評価プロジェクト の3つだ。サーバSWGではまた、セキュリティポリシーの柔軟性を支えるSEEN(SEcurity ENtity relation based access control)モデルについての議論を継続することにも合意している。

 デスクトップSWGでは、OSSデスクトップLinux導入促進ロードマッププロジェクトと、専用端末向けLinuxデスクトップ調査タスクフォースを立ち上げることで合意した。OSSデスクトップLinux導入促進ロードマッププロジェクトでは、各国の調査結果に基づいて、OSSデスクトップの導入を阻害している課題を抽出、解決策を見つけ、それに対応する各国の活動項目を決定する。ロードマップの草案第1版を2007年1月31日までに完成させ、継続的に更新する。専用端末向けLinuxデスクトップ調査タスクフォースでは、専用端末向けLinuxデスクトップの普及を加速する機会を調査し、少なくとも3種類の専用端末向けLinuxデスクトップの候補を決定する。

 デスクトップSWGではさらに、「RPLinux」及び「Booyo」の仕様に基づいてLinuxデスクトップの参照用基盤を開発、評価する。開発は中国と韓国が共同で行い、日本はその結果を評価する。

 人材育成について検討するWG2では、共同でOSSのモデルカリキュラムとコースウェアを段階的に実現する。WG2は、最初の報告書「北東アジアOSS人材育成カリキュラム(第1版)」と、各国におけるパイロットプログラムの実施結果とを、第6回の会合までに発表する。そのためにコース選択の手続きを定め、カリキュラムと教育内容、教材、評価などの文書を用意する。

 標準化と認証研究を行うWG3は、入力メソッドエンジンのインタフェースに求められる機能について合意済みで、2006年末までにその仕様書の草案第1版を作成する。また、ワールドワイドウェブの相互運用性の研究を行うためのSWG2(サブワーキンググループ2)を設置した。SWG2は、2007年第1四半期中に技術報告書草案第1版を作成する。

 ZDNet Japanでは、第5回北東アジアOSS推進フォーラム in 福岡の様子を順次掲載していく予定だ。

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