第5回:ウェブサーバを設置する--Solaris 10で行こう! - (page 2)

福田昌弘

2006-12-15 12:09

WebDAVもあっさりと利用可能に

 無事Apache2が動作したので、続いてWebDAVを設定する。WebDAVは、“Web-based Distributed Authoring and Versioning”の略だ。つまり、ウェブサイトのコンテンツを読むことにだけ使っていたHTTPプロトコルを、コンテンツを書いたりバージョン管理できるように拡張しようというものである。

 WebDAVは、すでにWindowsやMac OS Xでサポートされている。たとえば、Windowsであれば[ネットワークプレースの追加ウィザード]、Mac OS Xであれば[サーバへ接続]を使うことで、WebDAVが動作するマシンにアクセスしてファイルを操作できる。

 また、ウェブサーバと同じプロトコルやポートを使うため、WebDAVではSambaやFTPのような専用ポートを用意する必要がない。これは、セキュリティを考慮しなければならない部分がその分だけ少なくなることを意味している。

 さらに、先ほど設定したApache2には、WebDAVの機能を実装したモジュールがデフォルトで含まれている。このようなメリットがあるならば、WebDAVを使わないわけにはいかないだろう。

 Solaris 10でWebDAVを利用するための設定は、3つの手順で終わる。まず、WebDAVで使用するディレクトリを用意する。次に設定ファイルhttpd.confに記述を追加し、最後にApache2を再起動する。これだけだ。では、まず、WebDAVで使用するディレクトリを用意しよう。

 WebDAVで使用するディレクトリは、マシン上のどこでもかまわないのだが、後々の管理の手間などを考えて/var/apache2にサブディレクトリとして作成することにする。これまでと同様にsuコマンドを実行した後、次のように入力してサブディレクトリwebdavとlockをそれぞれ作成する。

WebDAVのためのディレクトリの作成 WebDAVのためのディレクトリの作成。

 そして、次のように入力して、作成したディレクトリの所有者とグループを“webservd”にそれぞれ変更する。ちなみに、“webservd”は、Solaris 10でのApache2の実行ユーザーと実行グループである。

所有者とグループの変更 所有者とグループの変更。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]