「誰でもオンデマンドアプリの開発者になれる」--セールスフォースのApexが始動

藤本京子(編集部) 2007年01月18日 17時50分

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 セールスフォース・ドットコムは1月18日、16日付で米国にて発表されたオンデマンドCRM「Salesforce」の最新版となる「Winter '07」についての説明会を東京都内にて開催した。Winter '07はSalesforceの21回目のリリースで、「これまでの中で最大のバージョンアップだ」と、同社 テクノロジー&アライアンス 執行役員の榎隆司氏は述べた。

 Winter '07の最大の特徴は、オンデマンド開発プラットフォームおよび開発言語となる「Apex」が利用できるようになったことだ。開発者は、Apexプラットフォーム上でプログラミング言語のApexを使って開発を行い、SalesforceのCRM機能をより詳細にカスタマイズできるだけでなく、CRM以外の業務アプリケーションを開発することも可能となる。また、Apexで開発したアプリケーションは、オンデマンドアプリケーションのディレクトリとなる「AppExchange」上で公開し、他のユーザーと共有できる。

 榎氏は、「米国でeBayやYouTube、Wikipedia、Flickrなどのサービスが注目されているのは、これらのサービスにより、誰でもオンラインショップを持ったり放送局を開設したり編集者になったり出版者になることができるからだ」と話す。「TIME誌の選んだ2006年の“Person of the Year”も“You”だった。今は皆が主役になる時代なのだ。Apexによって、皆がオンデマンドアプリケーションの開発者になれる」(榎氏)

宇陀栄次氏 セールスフォースの強みを語る同社 代表取締役社長の宇陀栄次氏

 セールスフォースでは、常にユーザーの声を反映した上で新機能を追加している。同社はユーザーの希望する機能の投票を、オンラインユーザーコミュニティの「IdeaExchange」にて受け付けており、今回のバージョンアップでもIdeaExchangeで希望の高い機能を実装している。セールスフォース・ドットコム 代表取締役社長の宇陀栄次氏は「特定のベンダーがひとつの製品を作ってユーザーに押しつけるのではなく、ユーザーの知恵を借りてシステムを作り上げていくソーシャルプロダクションのようなプロセスがわれわれのサービスの強みだ」と話す。

 Winter '07にて、Salesforceの中核アプリケーションであるCRM関連で追加された機能としては、スケジュールのアラーム機能や承認プロセス機能、取引先情報やリードの移行ができるクライアント管理機能、CTI(コンピュータテレフォニーインテグレーション)を実現した「Call Center Edition」などだ。榎氏によると、アラーム機能や承認プロセス機能は、日本のユーザーから最もニーズが高かった機能だという。

 また、Ajaxで構築されたSalesforceコンソールにより、画面の操作性が向上した。複数のウィンドウ情報がグループ化され、必要な情報にアクセスする際のクリック数を減らすことができる。

 Ajaxの操作性の良さについて宇陀氏は、「企業向けアプリケーションでは必須の機能だ」と話す。同氏は、このようにウェブベースのサービスが次々と新技術を取り入れて発展を続けていることから、「今後もこの市場は拡大する」という。「クライアント/サーバタイプのアプリケーションも生き残るが、ネットワークのスピードやコストの課題が解決された今、柔軟性の高いウェブ上のサービスは今後ますます伸びていく」(宇陀氏)

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