--パートナー戦略は、いかがでしょう? IIJとSOAで、オムロンとRFIDで提携するなど、パートナー戦略を強化していますが……。
BEAに入社して最初に行ったのが、SOAのベースとなるAquaLogic推進事業本部を立ち上げ、知名度の向上と製品スタックの認知を進めることでした。また、パートナー戦略の強化も必要だと考えていました。
いくら我々が、優れた製品を提供してもそれだけでは不十分です。それを日本市場に展開してもらうのは、あくまでパートナー企業です。どの製品とどの製品を組み合わせることで、最も効果的なSOA環境を実現できるかも重要ですが、どのパートナー企業と協業していくかも同等に重要です。
まず、中心になるのはユーザー企業です。ユーザー会もこの2年半で70社、250人以上に拡大し、さまざまな分科会活動を通じてユーザー企業の生の声を聞き、それを具現化できる体制が確立できました。
BEAのとんがった製品群と、パートナー企業のSI能力を組み合わせることで、より価値の高いソリューションを実現するのがパートナー戦略の基本です。
--具体的なパートナー戦略を聞かせてください。
“ワンチームで目指すSOA分野のナンバーワン”がコンセプトです。
ワンチームは、BEAの社員も、ユーザー企業も、パートナー企業も、すべてがひとつになってSOAの成功に取り組むことを目指すというコンセプトです。BEAは、通信、金融分野が強いのはもちろん、日本では製造、流通、運輸などに多くのユーザーがいます。
2007年は、これに加え政府系にもビジネスを拡大したいと考えています。日本は、e-Japan戦略により、世界最高水準のIT社会の実現を目指しているわけですから、国産であれ、外資であれ、最新かつ最適なテクノロジを導入することが必要です。
日本は、まだまだメインフレーム大国なので、それを無視するのではなく、うまく統合していくことが必要です。そのためには、SOAが不可欠なテクノロジであり、BEAにとって大きなビジネスチャンスといえるでしょう。
--今後強化していく分野は?
今最も熱い分野はBPMでしょう。2007年は、BPMの導入が加速すると思っています。日本では2006年10月に製品をリリースしたばかりですが、すでに多くの引き合いが来ています。
また、エンタープライズサービスバス(ESB)による企業インフラ整備も本格化しています。これにより柔軟で堅牢なビジネス基盤を構築し、BPMによりビジネスの橋渡しを行う仕組みが整いました。また、企業ポータルをベースとしたユーザーインタラクションでもSOAを実現できます。
360°どこからでもSOAが実現できているのがBEAの強みです。