インテル、2007年の目玉は45ナノプロセスとvPro新バージョン

藤本京子(編集部)

2007-03-19 19:44

 インテルは3月19日、2007年の事業戦略説明会にて、同年予定している45ナノプロセスによる製品の量産出荷と、機能強化したvProについて説明した。

 インテルは、2006年にPentium以来の新アーキテクチャとなったCoreマイクロアーキテクチャを発表している。それが2006年の同社の新技術の目玉だったが、インテル マーケティング本部 本部長の阿部剛士氏は、「2007年の目玉は新しいプロセス技術だ」としている。新プロセス技術による製品の量産出荷は、2007年後半を予定している。「インテルは、マイクロアーキテクチャとプロセス技術を順に変えていくアプローチを取っている。2006年に新マイクロアーキテクチャを発表し、2007年は新プロセス技術の45ナノでの製造を開始する」と阿部氏は説明した。

阿部氏 2007年の事業戦略を説明するインテル マーケティング本部 本部長の阿部剛士氏

 インテルではすでに、45ナノプロセス技術を採用した次世代のCore 2プロセッサファミリー「Penryn」(開発コード名)の動作サンプルの開発に成功している。このプロセス技術では、トランジスタゲートの絶縁膜に「High-k」(高誘電率)と呼ばれる絶縁材料を使用し、電極に複合金属材料を使用する。これにより、「大幅な性能の向上とリーク電流の低減を実現する」と阿部氏。

 45ナノプロセスは、同社の4つの300mmウエハ対応の工場にて製造する。まず2007年後半の稼働が予定されているのは、米国オレゴン州のD1Dと米国アリゾナ州のファブ32。その後、2008年前半にはイスラエルのファブ28にて、2008年後半には米国ニューメキシコ州のファブ11Xにて製造が開始される予定だ。

企業向けプラットフォームも強化

 一方、インテルでは企業向けプラットフォームとして、管理技術や仮想化技術などを組み込んだ「vPro」を推進している。同社にとって、モバイルPC向けプラットフォームの「Centrino」、デジタルホーム向けプラットフォームの「Viiv」に続く3つ目のプラットフォームだ。これまでのvProはデスクトップPCが主体となっていたが、「2007年は、ノートPC向けのプラットフォームとなる『Santa Rosa』と、機能強化したデスクトップPC向けプラットフォームの『Weybridge』を発表する」と、インテル マーケティング本部 デジタルエンタープライズグループ 統括部長の平野浩介氏は述べている。

 Santa Rosaは2007年春に発表予定で、ワイヤレス環境での管理機能が追加される。また、Weybridgeは2007年後半に発表予定で、セキュリティ機能と管理機能が強化される。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]