床のリンク
このようにコピーを繰り返していけば、どんな広い建物の床でも作ることができる。その際には床に貼ったテクスチャの模様を揃えるように気をつけよう。だが、この状態では、それぞれの床用オブジェクトはバラバラなままだ。これらを一体化(リンク)する必要があるが、どうすればよいだろうか。まずは、すべてのオブジェクトを「SHIFT」キーを押しながらクリックして選択する。
この状態で「CTRL」キーとLキーを同時に押す。Lは「Link」の頭文字なので、覚えやすいだろう。また、リンクを解除するには「SHIFT」キー、「CTRL」キー、Lキーを同時に押す。また、「Tools」メニューから、リンクのための「Link」や、リンクを解除するための「Unlink」を選ぶことができる。
問題点
さて、これで、床をコピーし、リンクする方法もわかった。これできれいな床が作れるようになるのだろうか。いや、まだまだ奥は深い。床なのに……。これまでの経過で移動モードにてX軸、Y軸、Z軸などを頻繁に使うようになったと思うが、うまく位置合わせができないことが多い。そのため、次のような失敗例を見ることができる。
わずかに隙間が空いている:オブジェクトの接合部分がわずかにずれ、線が入ってしまうことがある。この問題を解消するためには、移動による微妙な調整が必要となる。しかし、マウスを使った軸の移動だけで済ますとなると、かなりのマウスさばきが要求される。
チラチラする:これがもっとも多い問題だが、同じ模様のオブジェクトを重ねた場合に、お互いの高さ(Z軸)は同じなため、重なっている部分のテクスチャがチラチラして、どうも見苦しい。これはもう、重ねないようにするしかなく、それには上手な位置調整をマスターするしかない。
では、上手な位置調整とはどうすればいいのだろうか。中級以上のビルダーが普通に使っている方法とは何だろうか。次はこの点を見てみよう。今回はテクスチャの操作方法を学んだが、次回は「上手な位置調整」を学ぶことにする。ものづくりにはこれもやはり欠かせないものだ。
大槻透世二デジタルハリウッド大学院
次世代インターフェース研究室 研究員
Second Life研究室 研究員/プロデューサー
Linden社推薦 Second Lifeセミナー講師
サイバーアドベンチャーCEO
東北大学心理学専攻卒業。1年間のLA留学を経て、ソリッドレイ研究所でバーチャルリアリティのシステムインテグレーション、立体映像システム構築、HMDシステム構築などを経験。IT系コンサルティング会社を経て、デジタルハリウッド大学大学院コンテンツマネジメント修士課程修了(MCA)。その後、Linden Lab本社にてSecond Lifeカリキュラムのトレーニングを受ける。現在デジタルハリウッドにて「Second Life」セミナーを開催。また、バーチャルリアリティ、メタバース関連のシステム開発/プロデュースを行うサイバーアドベンチャーを設立し、そのCEO職に就いている。