包括的なBIソリューションを提供できるのはSASだけ--吉田社長が語るSASの強み - (page 2)

山下竜大(編集部)

2007-03-27 17:00

 U.S. Bankは、1300万顧客の取り引きをモニターし、資産運用ニーズの発生した顧客を自動で検知したり、1600万トランザクションから24時間以内にイベントの発生を検知し、セールスを実施できる仕組みを構築。1日あたり5000人の見込み顧客をリストアップし、従来見落としていた販売機会を確実にとらえる包括的なアプローチにより、年間500万ドルの収益向上を実現している。

 SASのEBMソリューションは、Barclays Group傘下の銀行やGE Capital UK、ABSA Bank、Wachoviaなどのグローバルな金融機関をはじめ、国内有力銀行なども数多く導入しているという。吉田氏は、「特に地域が限定されるため、より深い対応が求められる地銀では我々のEBMソリューションが有効になる」と話している。

 今後、さらに日本市場におけるビジネスを拡大していくために必要なポイントを吉田氏は、「パートナー企業との、より一層の連携」と話す。これまでSASは、直販を中心に行ってきたが、2007年2月27日に日本アイ・ビー・エム(日本IBM)およびIBMビジネスコンサルティング サービス(IBCS)と金融機関向けマーケティング事業で協業することを発表している。

 また、ワールドワイドでも2007年3月5日に、Accentureの提携を発表。販売、マーケティング、トレーニング、研究開発、さらに業界別/業務別プロセスの専門知識などの資産を活用することで、世界規模でBIソリューションを展開することを発表している。

 吉田氏は、「直販により顧客企業へのより深い対応が可能だが、戦略的なBIソリューションが実現できる環境が整ったことで、より迅速かつ広範な対応も必要になっている。こうした状況からパートナー戦略を強化し、パートナー企業と協力することで、BIソリューションを拡販していきたい。将来的には、直接販売と間接販売を半々にしたい」と話している。

SASの吉田社長 「戦略的なBIソリューションが実現できる環境が整った」と話すSASの吉田社長。

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