変動性があるかないか、それが問題だ--マイクロソフトからSOA導入のための新サービス

藤本京子(編集部) 2007年04月09日 21時11分

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 マイクロソフトは4月9日、サービス指向アーキテクチャ(SOA)導入のための手法を開発し、SOA分析設計サービス「クイックスタート」として提供すると発表した。マイクロソフト 執行役専務 エンタープライズビジネス担当の平井康文氏は、「SOAは、ビジネスプロセスが可視化でき、社員力を経営力にするというわれわれのビジョン『People-Readyビジネス』の実現にもつながる」と、新サービスの意義について述べた。

 今回マイクロソフトが開発した手法は「Variability Isolation Methodology」(VIM、変動要素分離手法論)といい、日本で独自に開発したもの。変動性の低い安定した要素と、変動性の高い要素を分離して設計することがSOAの成功の秘訣のひとつであることから、「VIMでは変動要素を分離して設計することで、SOAが目指す変化に強いシステムが構築できる」と、マイクロソフト MC&Aシステム部 シニアアーキテクトのMichael Dykes氏は説明する。

Dykes氏 新サービスについて説明するマイクロソフトのDykes氏

 VIMは、同社のサービス部門に設立された先進システム専任チームにてSOAプロジェクトを経験したコンサルタントが提供する。体系化したサービスとして提供開始するのは今回が初めてだが、マイクロソフトでは2005年春より15社に対して同様のサービスを個別対応で提供しており、「実績はすでにある」とDykes氏はいう。

 Dykes氏は、SOA導入にあたっての他社のアプローチついて、「設計ではなく、関連する製品に焦点をあててしまうため、顧客がSOAとは何か理解しきれない。また、業務の適用性や有効性を確かめず、一般的なメリットのみを説明しがちだ。さらには、段階的に導入するのではなく、ビッグバン方式でSOAを導入しようとするケースが多い」と、課題を指摘する。

 一方で、マイクロソフトの提供するクイックスタートの目標として同氏は、「まずはSOAの設計要素を理解し、手法を身につける。次に、SOAの有効性を、事業部ごとや業務システムごとの短期的なメリットと、ビジネス側やIT側の戦略的な長期的メリットにわけて評価し、SOAを推進するためのロードマップを策定する。その上で、標準化に向け、プロセス可視化手法やサービス設計手法を評価する」としている。

 コンサルティングサービスは、このクイックスタートを評価段階とし、「SOA分析設計サービス」、「SOA実装サービス」、「SOAマネジメント&カバナンスサービス」の4つのフェーズで提供する。具体的なサービス内容には、対象業務の分析やビジネスプロセスの可視化、サービスの抽出、サービスインターフェースの定義、サービスの実装方法やロードマップの整理、適用有効性の評価などが含まれる。

 現在同社のコンサルティングチームの人数は約10人強。マイクロソフト 執行役 エンタープライズビジネス担当の平野拓也氏は、「この体制を1年間で倍増させ、2年間で約50社にこのサービスを提供していきたい」としている。

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