ノキア、モバイルTVでサムスン電子と協力へ--ウィジェット開発も推進 - (page 2)

文:Marguerite Reardon(CNET News.com) 翻訳校正:編集部

2007-04-17 19:58

 OMA BCAST仕様の目的は、携帯電話事業者が、携帯端末に素早く、容易にテレビ放送を配信できるよう支援することにある。同仕様は、Broadcast Mobile Convergence Forumによって定義および開発されたもので、大手携帯端末器メーカーや技術開発会社、携帯電話事業者を含む12以上の企業がすでに同仕様をサポートしている。

 Nokiaのマルチメディア部門担当ディレクターであるHarri Mannisto氏は声明で、「Nokiaは、DVB-H準拠のモバイルテレビサービスの市場への導入を加速する上で、今回の提携をとても歓迎している。われわれは、モバイルテレビサービスの全世界的規模での立ち上げには、OMA BCAST仕様が欠かせないと見ている」と述べる。

 Nokiaはまた、モバイルインターネットを、PCでのネット検索と同じくらいリッチな環境で使用できるようにするための新しいアプリケーションの普及も進めていると述べた。同社は4月16日、サードパーティーの開発者向けに、同社の「S60」スマートフォン用に携帯電話向けのウィジェットを開発できるようにするためのツールセットを提供する予定だと述べた。

 ウィジェットは、軽量のウェブアプリケーションで、PCの世界ではかなり以前から利用されている。たとえば、天気や株価情報、飛行機の運航スケジュールといったさまざまなデータを収集するために使用されている。

 ウィジェットがあれば、ブラウザを起動することなく、ウェブアプリケーションを利用することが可能だ。ウィジェットは、デスクトップ上に小さなアイコンとして常駐させ、リアルタイムな情報にアクセスするのに使用することができる。こうした特徴から、ウィジェットは携帯電話にとって理想的な技術といえる。Nokiaによれば、これまで、サードパーティーの開発者が、スマートフォン用のウィジェットを開発するためのツールは特に用意されていなかったという。ウィジェットは、2007年6月に発売予定のAppleの「iPhone」にも搭載される予定だ。

 Nokiaは、S60のすべてのライセンス所有者にウェブアプリケーション開発環境である「Web Runtime」でウィジェットのサポートを提供することを予定している。開発者は、AjaxやJavaScript、CSS、HTMLといったWebテクノロジを使用して、新しいウィジェットを開発したり、既存のウィジェットをPCからモバイル機器に移行したりすることが可能になる。

 新ツールはS60の「Third Edition Feature Pack 2」の一環として、2007年第3四半期に提供される予定。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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