「それでは授業を始めよう!」--SAPPHIRE '07でハッソ・プラットナー氏が熱弁

山下竜大(編集部) 2007年04月24日 20時09分

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 SAP AGは4月22日〜25日までの4日間、ジョージア州アトランタのGeorgia World Congress Centerにおいて、約1万5000人のユーザー、パートナーなどを集めたユーザーカンファレンス「SAPPHIRE '07 Atlanta」を開催している。

 実質的な開幕となる4月23日の夕刻、基調講演に同社の共同設立者で監査役会の議長を務めるHasso Plattner氏が登場。“イノベーション”と“スピード”、そして“成功”をテーマに講演を行った。

SAPのHasso Plattner氏 SAPの共同設立者で監査役会の議長であるHasso Plattner氏。

 「それでは授業を始めよう!」と講演をスタートしたPlattner氏は、自身が考える今後のテクノロジの構想をステージ上の巨大な黒板に次々と描き出して見せた。特に後半、「Business Intelligence Accelerator」の話しになるとヒートアップ、予定時間の1時間を約30分超える基調講演を展開した。

 「今日の授業は“安定性”と“革新”がテーマだ」とPlattner氏。ビジネスシステムにおいて安定性を確保しながら革新していく、この相反するテーマをいかに実現していくかは、SAP Business Suiteの開発テーマでもある。

 つまり、インメモリデータベースやリードタイム分析、イベントドリブン、オンデマンドサービス、コミュニティなど、さまざまな“新しいアイデア”をいかに統合し、安定性の高いシステムを実現するがポイントとなる。

 そこで重要となるのがSOA(サービス指向アーキテクチャ)であり、「新しいアイデアをコンポジットアプリケーションとしてマッシュアップできる仕組みを実現することが必要になる」とPlattner氏は言う。

 SAPでは常々、IT化する部分が企業にとって競争力とはならない部分にはベストプラクティスを採用し、競争力になる部分についてはコアコンピタンスを貫くべきと主張している。

 基盤となるITインフラには共通インフラを採用し、その上で稼働するサービスについてはコンポジットアプリケーションをビジネスの変化に合わせて柔軟に組み合わせる。つまり同社が提唱する「エンタープライズSOA」の実現だ。

 このとき基盤となるのが、「SAP ERP 6.0」だ。SAP ERP 6.0は、2007年3月まで「mySAP ERP 2005」と呼ばれていた製品。3月に「SAP ERP 2005」に名称が変更され、さらに今回のSAPPHIRE '07 AtlantaでSAP ERP 6.0に変更された。

 SAPでは、SAP ERP 6.0をコア機能として位置づけ、2005年〜2010年の期間は機能拡張を行わず、拡張パッケージによりイノベーションを実現するという製品リリース戦略を発表している。

 この発表は、「基盤部分のソフトウェアは5年に1度程度のアップデートにしたいが、ビジネスのイノベーションは四半期ごとにしたい」というユーザー企業のジレンマを解消することが目的であり、Plattner氏の講演内容とも合致する。

 「SOAをベースに新しいアイデアを統合し、SAP Business Suiteに組み込むことで、変化に柔軟かつ迅速に対応できる仕組みを実現することが可能。顧客企業に大きな価値をもたらすことができる」(Plattner氏)

SAP基調講演 巨大な黒板を使ったエンタープライズSOAに関する授業(基調講演)でSAPのHasso Plattner氏が熱弁をふるった。
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