IBM、Cellプロセッサをメインフレームに搭載する新たな取り組み

文:Stephen Shankland(CNET News.com) 翻訳校正:向井朋子、福岡洋一 2007年04月26日 20時37分

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 コンピュータ業界の中で対極にあるともいえる技術が1つに結びつきそうだ。IBMと複数参加型オンラインゲームを手がける企業が共同で、ゲーム機用プロセッサ「Cell」をIBMのメインフレームに統合しようと取り組んでいる。

 すでに提携関係にあるIBMとブラジルのHoplon Infotainmentは、IBMのメインフレームを使って多数参加型オンラインゲームのベータ版を提供している。両社は新しい提携関係を通じ、「Cell Broadband Engine(Cell BE)」プロセッサを、メインフレームおよびHoplonの仮想世界インフラストラクチャソフトウェア「bitVerse」と統合することに取り組むという。この計画について、両社は米国時間4月26日に発表する見通しだ。

 当初はIBMのCellブレードでメインフレームをネットワーク化することから始めるが、ゆくゆくはPCIアダプタカードを介してCellプロセッサはより直接的にメインフレームと接続されると、IBMは説明している。この取り組みは、メインフレームに今日的な意義を持たせるだけでなく最先端のものにするという、同社の長年にわたる試みの中での新たな展開といえる。

 IBMはHoplonとの提携関係について、ハイブリッドコンピューティングの実例だと謳っている。ハイブリッドコンピューティングとは、企業において特定のタスクを促進するための特殊用途プロセッサを搭載した汎用サーバの採用が増えるなか、高性能コンピューティングの分野で広まっているトレンドだ。たとえばCellプロセッサは、ロスアラモス国立研究所のスーパーコンピュータ「Roadrunner」にも採用されている。

 ソニーの「PLAYSTATION 3(PS3)」の中枢にあるCellプロセッサは、たとえばビデオゲームに役立つ物理的なシミュレーションなど、いくつかのタイプの演算に適している。また、現実感あふれる仮想世界を作り出すのにも有用だと、IBMは主張している。

 IBMとHoplonは提携関係を通じて、Cellプロセッサ搭載メインフレーム上で、現在Hoplonが開発中のbitVerseを動作させるようにする計画だ。そのために、bitVerseでは、IBMの「WebSphere XD」および「DB2」が採用されると、IBMは説明している。提携関係による成果が出る時期について、両社は明らかにしていない。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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