データセキュリティ強化は共同作業と両立できる--Office 2007の制御機能 - (page 3)

文:Deb Shinder 翻訳校正:吉井美有

2007-05-01 08:00

 なお、書き込みパスワードを設定してもドキュメントが暗号化されるわけではないため、セキュリティ対策を講じたことにはならない。また、「全般オプション」ダイアログボックスから「セキュリティセンター」の「マクロの設定」セクションを表示させることもできる。セキュリティセンターについては次回説明する。

書式や編集の制限

 「全般オプション」ダイアログボックスの[文書の保護]ボタンをクリックすることで、ファイルの書式と編集を制限することができる(Officeのリボンの[校閲]タブで[文書の保護]を選択しても同じことを行える)。また、他者にドキュメントを配布したいものの、書式に変更を加えられたくない、あるいは(コメントの挿入といった)特定の編集のみしか行ってほしくないという場合もあるだろう。

 そういった場合、「書式設定と編集の制限」ペインを使用することができる(図G)。

画像の説明 【図G:[文書の保護]ボタンから[書式設定と編集の制限]を選択すると、「書式設定と編集の制限」ペインが表示される】

 そして、書式をあらかじめ選択したスタイルのみに制限することができる(図H)。

画像の説明 【図H:書式をあらかじめ選択したスタイルのみに制限することができる】

 「書式の制限」ダイアログボックスでは、このようにして他者によるスタイルの変更やドキュメントの書式設定を制限することができる。また、「オートフォーマットによる書式設定は制限しない」や「テーマまたはパターンの切り替えを許可しない」「クイックスタイルセットの切り替えを許可しない」という設定も選択することができる(デフォルトでは、これらのオプションのいずれも選択されていない状態となっている)。

 あなたが不許可に指定した書式やスタイルがドキュメント内に含まれている場合、それらを削除するかどうかを尋ねるメッセージが表示される。

 「ユーザーに許可する編集の種類を指定する」というセクションには以下の選択肢がある。

  • 変更不可(読み取り専用)
  • コメント
  • フォームへの入力
  • 変更履歴

 他者に自由に編集させたい部分がドキュメント中にある場合、その部分の編集をすべてのユーザーに許すか、特定ユーザーのみに許すかを指定することができる。この指定は、「書式設定と編集の制限」ペインの「例外処理(オプション)」で行うことができる。

 ドキュメントの編集を許可したい範囲を選択した後、「例外処理(オプション)」において[すべてのユーザー]を選択するか、[その他のユーザー]をクリックし、選択した範囲の編集を許可するユーザーの名前を入力する。

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