もちろん、置換対象と置換結果を指定する。異なるのは結果の指定でelispによる関数が組み込まれている点だ。
対象の指定で使っている表記はこれまでのreplace-regexpの範疇で理解できるだろう。( )がグルーピングの指定、一致した対象は置換後文字列の指定で順次\1 \2 \3、と指定していく。
リスト3 一致対象の指定
Query replace regexp: \([0-9]+\)\([ ]+\)\([0-9]+\)
置換後の指定で関数を組み込んである。「(if (= (string-to-int \1) (string-to-int \3)) "=" (if (< (string-to-int \1) (string-to-int \3)) "<" ">"))」がそれだ。わかりやすくフォーマットするとリスト5の様になる。一致した対象を比較してそれぞれ"<" "=" ">"を出力するという処理を行っている。
リスト4 置換後文字列の指定
Query replace regexp with: \1 \,(if (= (string-to-int \1) (string-to-int \3)) "=" (if (< (string-to-int \1) (string-to-int \3)) "<" ">")) \3
リスト5 replace-regexpで使ったLispコード
(if
(= (string-to-int \1) (string-to-int \3)) "="
(if
(< (string-to-int \1) (string-to-int \3)) "<"
">"))
置換後の指定で「\,( ... )」という表記があることに注目してほしい。「\,」が「それ以降の処理はLisp関数である」ことを表すものだ。これで、正規表現のなかでの関数の使い方がわかっていただけたと思う。