スタートアッププログラムの管理
コンピュータを起動した際にロードするプログラムの数が多いほど、OSが使用可能になるまでの時間が長くなる。毎回必ず実行する必要はないプログラムをすべてスタートアッププログラムから削除することで、起動時間を短縮することができる。
「パフォーマンスの情報とツール」にある「スタートアッププログラムの管理」をクリックすると、「Windows Defenderソフトウェアエクスプローラ」が開く(図D)。
スタートアッププログラムの一覧をスクロールすると、起動時に実行されるすべてのプログラムを確認できる。ウィンドウの右側にはファイル名や表示名、説明、発行元、デジタル署名元、スタートアップの値、ファイルパス、ファイルサイズ、ファイルバージョン、インストール日時、スタートアップの種類(起動時に自動的に起動されるプログラムが登録されている場所であり、例えば「レジストリ:Current User」となる)、場所、そのプログラムがOSに同梱されていたかどうか等、選択したプログラムについての詳細が表示される。
プログラムによっては、左の一覧から選択し、ウィンドウの右下隅にある[削除]ボタンまたは[無効にする]ボタンをクリックすることで削除または無効化を行うことができる。削除や無効化が行えないプログラムではこれらのボタンがグレーアウトされ、クリックできないようになっている。[削除]ボタンや[無効にする]ボタンが使えない場合には、プログラムの削除は手動で行う必要がある。その場合には、[スタート]−[すべてのプログラム]メニューをクリックして「スタートアップ」フォルダにアクセスし、該当プログラムを削除する(図E)。
また、「スタートアップ」フォルダはWindowsエクスプローラを用いてファイルシステム階層をたどってゆくことで選択することもできる(図F)。
ファイルシステム中の「スタートアップ」フォルダにアクセスするには、「すべてのプログラム」メニュー上にあるそのフォルダを右クリックして「開く」をクリックするか、Vistaのインストールされているディスクに移動し、Users\<あなたのプロファイル名>またはAll Users\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\StartMenu\Programs\Startupまでたどってゆく。
スタートアップフォルダにあるプログラムを削除するには、該当プログラムを右クリックして「削除」をクリックすればよい。このフォルダにあるプログラムはショートカットであるため、削除してもプログラム自体に影響を与えることはない。また、スタートアッププログラムの一覧は「システム情報」ツールでも閲覧することができる(図G)。
「システム情報」ツールには、「スタートメニュー」の[検索の開始]ボックスに「msinfo32」と入力するか、「すべてのプログラム」−「アクセサリ」−「システムツール」メニューから選択することでアクセスできる。このツールでは情報の閲覧のみが可能となっているため、スタートアッププログラムを変更することはできない。
場合によっては、プログラムが起動時にロードされないようにするためにレジストリを編集する必要があるかもしれない。「システム情報」ツールを用いれば、編集する必要のあるレジストリの場所を知ることができる。
視覚効果設定の調整
Vistaの見た目のすばらしさを一部あきらめることになるものの、視覚効果の設定を調整することによってパフォーマンスの向上を図ることができる場合もある。「パフォーマンスの情報とツール」インターフェースにあるこのオプションをクリックすると、User Account Control(UAC)のダイアログボックスが表示され、管理者の資格情報を入力するよう求められる。また、すでに管理者としてログオンしている場合には、続行の許可が求められる。これによって「パフォーマンスオプション」ダイアログボックスが表示される(図H)。
図H:「パフォーマンスオプション」ダイアログボックスを用いることで設定を調整することができる
「パフォーマンスオプション」ダイアログボックスへのアクセスは、「コントロールパネル」内から[システムとメンテナンス]−[システム]−[システムの詳細設定]を選択した後、「パフォーマンス」セクションの[設定]ボタンをクリックすることでも行える。
いずれの方法でも「視覚効果」タブで以下の4つの選択肢が提示される。
- 「コンピュータに応じて最適なものを自動的に選択する」
- 「デザインを優先する」
- 「パフォーマンスを優先する」
- 「カスタム」(視覚効果ごとに有効または無効を指定する)
有効にする視覚効果の数が多いほど、パフォーマンスへの影響も大きくなる。「パフォーマンスを優先する」を選択した場合、視覚効果のすべてが無効化される。半透明のウィンドウや、フェードしたりスライドしたりするメニューといった見た目だけのための視覚効果を無効化しておき、アイコンの代わりにサムネイルを表示するといったより機能的な視覚効果を有効化するという手もある。