JavaFXをマスターしよう:まずは実行環境を整える - (page 2)

沖林正紀

2007-07-09 09:00

実行環境その3 javax.scriptパッケージのAPI

 Java SE 6では、Javaプログラム内でスクリプトを実行するための仕様JSR223(Scripting for the Java Platform)に基づくAPIがjavax.scriptパッケージに導入された。これらを用いてスクリプトを実行する場合は、%JFX_HOME%\trunk\libディレクトリ内のJARファイルや%JFX_HOME%\trunk\src以下の*.fxファイルなどをクラスパスに追加した上で、リスト1-2のように実行する。

 このとき、スクリプトに渡すパラメータの名称を"パラメータ名:クラス名"とし、スクリプト内でもこの名称を利用するのがポイントだ。なお、APIについては「Java スクリプトプログラマーズガイド」を参照していただきたい

リスト1-2 javax.scriptのパッケージを利用してスクリプトを実行

import java.io.FileReader;
import javax.script.Bindings;
import javax.script.ScriptEngine;
import javax.script.ScriptEngineManager;
    ..........
// (1) ScriptEngineManagerの生成
ScriptEngineManager manager = new ScriptEngineManager();
// (2) ScriptEngineの取得方法
ScriptEngine engine = manager.getEngineByName( "FX" );
// ScriptEngine engine = manager.getEngineByExtension( "fx" );
// (3) スクリプト内の変数の値を設定
Bindings bindings = engine.createBindings();
bindings.put( "p1:Number", 123 );
bindings.put( "p2:String", "文字列のパラメータ" );
// (4) スクリプトをファイルから読み込んで実行
Object result = engine.eval( new FileReader( "スクリプトのファイル名" ), bindings );

 説明は駆け足になってしまったが、これでJavaFXによるスクリプトを実行する環境が整った。このほかにEclipseやNetBeansのプラグインも存在するので、IDEを使いたい場合はOpenJFXのWebサイトの「ダウンロード」からこれらをダウンロードしていただきたい。

 次回から、JavaFXの構文について説明していく。基本的な構文を理解できると、ソースコードを単なる「おまじない」ではなく、意味をより深く理解できるようになるはずだ。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]