MIJS企業訪問(第2回)アプレッソ--MIJS参加企業のアプリケーションを連携する“重要な”ポジション

萩原弘明 2007年07月11日 14時38分

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 日本のソフトウェア界をリードする23社が結集して製品連携と海外進出を目ざす「Made In Japan Software(MIJS)」コンソーシアム。そのなかでも、アプリケーション連携のためのミドルウェア「DataSpider」を擁するアプレッソは中核を担うことになる。参加各社にMIJSへの取組みを聞くシリーズ第2回目の今回は同社の代表取締役社長、長谷川礼司氏および代表取締役副社長CTOの小野和俊氏を訪ねた。

多彩なデータ連携を実現

 2000年4月創業のアプレッソは、これまでほとんどのビジネスをDataSpider中心に展開してきた。小野氏が開発したこのミドルウェアはデータベースやアプリケーション、グループウェアなどをアダプタと呼ばれる機能により連携し、全社的なサービス統合を実現するためのミドルウェア製品。Oracle、SQLserver、DB2、Lotus Domino、Lotus Notes、SAPなど、主要なソフトウェアのほとんどを接続し、柔軟なシステム統合を実現できる。

 「アプレッソは、あくまでもパッケージ開発が主体。システムインテグレーション(SI)は、提供していません」と長谷川氏は語る。同氏はまた、「我々は、開発部隊が国内ですから、海外製品と違って日本独自の要望とか、修正依頼とかにもきめ細かな対応が可能で、その小回りのよさが強みだと思っています」と話す。

 「いわゆるEAI、ETLといった分野で海外ベンダが苦戦しているなか、現在では対前年比で140%程度の売上げを達成しています」と長谷川氏は胸を張る。

着実な成長で近い将来に上場を目指す

 そんな同社のビジネス展望は、「着実な右肩上がりの成長を堅持し、2〜3年後の上場を視野に入れた組織体制/内部管理体制の強化、そして販売戦略の強化をしたい」と長谷川氏は語る。

 上場を視野に入れた場合には、内部統制システムの整備などが必要であり、財務担当と経理担当を別々にしたり、内部監査担当をアサインしたり、人員的にはかなりの増員になる。しかし、それが必須条件である以上対応せざるを得ない。

 次に販売戦略の見直しだが、これまでのアプレッソは代理店販売戦略をとってきた。「DataSpiderの認知度を上げるために、大手ソフトウェアベンダーやSIer、ハードウェアベンダーまで、とにかく代理店の数を増やしてきました」という長谷川氏。

 いまや代理店の数は50社にのぼるアプレッソ。同氏は、「今後は、どことどのような戦略で組んでいけば、より効果的なのかを考えていかなければいけません」と話す。

一番“重要な”ポジショニング

 それでは、MIJSコンソーシアムにアプレッソは何を期待し、どんな役割を果たしていくのだろうか。これは長谷川氏の一言が的を射ている。

 「MIJSの構想はアプレッソにとってとても“うれしい”話しでした」という言葉だ。「MIJSを発足させたとき、参加企業はほとんど業務アプリケーションの会社でした。それらの製品連携を実現していくならば核になるのはEAIです。そのため一番恩恵を受けているのではないかと思っています」と同氏は言う。

 「最近では、“MIJSは長谷川さんのために作ったみたいだ”という冗談も言われています」と長谷川氏は笑う。

 さらに言えば、MIJSとて冒頭に記したような海外製のデータベース、アプリケーションおよびミドルウエアを無視できるわけではない。しかしこれらの製品を日本で導入するとき、やはり国産のアプリケーションとの連携が必要になる。

 そのときにアダプタが必要になってくる訳だが、「それを海外の本社が作ってくれるでしょうか。答えは否ですよね。そこにDataSpiderがはまるわけです」と長谷川氏は述べている。

アプレッソの長谷川氏 アプレッソの代表取締役社長、長谷川礼司氏。
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