IBM、SOAを巡るマイクロソフトの姿勢を批判

文:Tom Espiner(ZDNet UK) 翻訳校正:編集部

2007-08-09 16:40

 IBMは、サービス指向アーキテクチャ(SOA)に対するMicrosoftの取り組みに関して、Microsoftは「つまらないメッセージングインフラストラクチャ」を提供しているに過ぎないと批判した。

 SOAは、複数のビジネスアプリケーションを連携させたサービス提供を可能にする。XML(eXtensible Markup Language)などのプロトコルを用い、アプリケーション自体が互いに連携するアーキテクチャを構築することにより、ビジネスプロセスの向上が期待できる。SOAは、アプリケーションの連携に当たってオープンスタンダードを利用し、サードパーティーベンダー製でも自社製でも用いることができる。

 IBMは米国時間8月6日に、SOAへのMicrosoftの取り組みについて、Microsoftと互換性のあるプロセスの連携を重視するあまり難航してきたと評した。

 IBMのソフトウェアグループエグゼクティブであるSteven Mills氏は、ZDNet UKに対して「IBMは、あらゆるプラットフォーム、あらゆるアプリケーションに取り組んでいる。あらゆるものの統合を目指しているのだ。だが、Microsoftは、Windowsプラットフォーム上で動作しているものに対する連携機能の提供に努めている。ここが非常に大きな違いだ」と語った。

 さらに、Mills氏は「Microsoftの考え方とは、Microsoftのテクノロジを用いる限り、Windows環境で連携を図れるようにする手法を提供することにある。しかしながら、IBMの考え方とは、Microsoftのであれ、他社のテクノロジであれ、あらゆる環境で連携を図れる手法の提供にある」と述べている。

 Mills氏は、SOAへの取り組みに関し、IBMとMicrosoftの間には「大きな違い」があると強調しており、IBMはMicrosoftと異なり、XMLやWebサービスにオープンスタンダードを採用している点を指摘した。

 XMLは、SOAにおいて、アプリケーション内のデータや、アプリケーション間の連携を図る上で必要となるメタデータに用いられる。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]