では、変数とはなんだろう?ちょっと聞き慣れない言葉だ。
今後、乗り物やバイクスクリプトを解読するには、100行以上のスクリプトを見ることになる(もちろん、決してすべてを自分で作る必要はない)。その時、変数をはじめとする専門用語がいろいろと飛び交うことになる。逆にいえば、そのような専門用語さえマスターしていれば、自分でLSL Portalなどの専門サイトを参照して、スクリプトを自習できるようになる。ここで一挙にマスターしてしまおう。
それにはまず、中学生の頃に戻る必要がある。「y = x + 1」という式を覚えているだろうか?この場合、「y」と「x」には何が入るかわからない。この「y」と「x」を変数という。つまり、変数は「変化する数」のことだ。英語で言うと「variable」、「変化可能なもの」という意味を持つ。
「x = 1」の場合には「y = 2」となり、「x = 5」の場合には「y = 6」となる。「x」は1にも5にもなる。つまり「x」は変化しているのだ。
それに対して、変わらない数、つまり、「定まっている数」ということで、「定数」がある。そう、前回最後で出てきた言葉だ。英語で言うと「constant」、「一定のもの」という意味を持つ。
例えば、円周率は、「3.141592…」と値は常に決まって(定まって)いる。そして、「π」(パイ)という記号で代わりに表すことができる。この場合、「π」は定数といえる。
LSLで用意されている定数としては、日本語版LSL Wikiにある定数の説明を参照してもらいたい。円周率「π」を示す「PI」、そして、「TWO_PI」などがある。
まとめると、下表のようになる。
「組み込み」とは?
さて、ここで下図の赤枠部分1と2の解説をしよう。
1や2の部分にある「ANIM_ON」や「SMOOTH」は、変数と定数のどちらだろうか?LSL Portalで「llSetTextureAnim ( )」の説明にある表を参照すると、今回最初に復習したように、「ANIM_ON」や「SMOOTH」は16進数の「0x01」や「0x10」に対応づけられていることがわかる。このことから、「ANIM_ON」や「SMOOTH」は、定数だといえる。