Yoombaの特徴は、自分が使っている電子メールクライアントから利用できる点にある。しかも、電子メールのクライアントソフトウェアやサービスは限定されない。この特徴はコンシューマーにとってより魅力的であるかもしれないが、小規模企業ユーザー、特に従来のVoIPサービスにお金を支払うことなくVoIPを賢く利用したいユーザーにとっても、有効なツールとなる可能性がある。
Yoombaのドキュメントでは、このサービスに用いられている技術について漠然としか記述されておらず、既存の電子メールアプリケーション上で、まったく新しいPtoPのネットワークトポロジを構築しているとしか記述されていない。他のウェブからの情報によると、Yoombaは標準のVoIPプロトコルであるSIPとRTPを使用しているという。
連絡先へのスパム送信に注意
Yoombaに関してわたしが耳にした最も大きな不満は、連絡先リスト上のすべての連絡先に対して、Yoombaを利用するよう勧めるメッセージが送信されるということである。わたしはテスト用として、登録されている連絡先の数が少ないGmailアカウントを使用したため、このことは問題とはならなかったが、主に使っているOutlook電子メールアドレスでサインアップすることには慎重にならざるを得ないだろう。わたしの連絡先リストには数百もの連絡先が登録されており、あなたの連絡先リストも同じような状態かもしれない。
開発元によれば、Yoombaは勧誘メッセージを送信する前にあなたの承認を求めるし、(コミュニケーション頻度によって決定される)「親しい友人」50人のみを選んで送信するという。この問題の詳細については、PCWorldのこの記事を参照してほしい。
まとめ
Yoombaは興味深いアイデアだ--電子メールアプリケーション内からワンクリックでVoIP電話をかけることができるというのは、便利でもあり、いい思いつきだ。しかし、このソフトウェアをコンピュータにインストールしている人にしか電話をかけられないのに、現時点ではそういった人の数はそう多くはない。
ドキュメントを読むと、いずれはYoombaを利用して通常の電話(すなわち固定電話や携帯電話)に電話をかけることができるようになると示唆されている。これが実現されれば、Yoombaがさらに便利なものとなることは確かだろう。しかし、Yoombaがどれほど有用なものとなるのかは当面、どれほど普及するかにかかっている。
Skypeの人気が非常に高いので、Yoombaは苦しい闘いを強いられるだろう。また、わたしが試したところによると、YoombaにできてSkypeにはできないことはなさそうだ。Skypeでは既に、固定電話や携帯電話に電話をかけることができる--ただし、こういったサービスは有料だ。