育児休暇をめぐって奮闘した5人の親たち--米国最新事情 - (page 3)

文:C.C. Holland(Special to CNET News.com)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル

2007-09-18 12:00

Dawnの場合
ウィスコンシン州マディソン在住
育児休暇取得時の職業:全国的な衣料品小売業者のコピーライター
休暇取得回数:3
課題:仕事の責任を委譲すること
解決法:後から振り返ると、もっと早くから休暇をとればよかったと思う

 「私は子供が生まれるたびにFMLAで認められている12週間の休暇を取りました。私の会社では、給料制の従業員に対しては8週間の有給休暇と、それにプラスして多少の休暇を取らせてくれます。後から考えると、特に1番下の子供のときにはもっと長い休暇を取ればよかったと思っています。私は生活費のことを心配していましたが、もう1カ月休暇を取ってもなんとかやっていくことができたはずです。後から上司に話すと、彼女は不正な方法で長い休暇を認めようかと思ったと打ち明けてくれましたが、私はそれを決して求めることなく、彼女も言い出しませんでした」

 「子供ができるたびに、私はぎりぎりまで働き続けましたが、これにはもっと別のやり方があったはずだと思っています。準備のため、またはちょっとした息抜きのために1週間の休暇が取れれば良かったと思います。私は毎日、今日こそ生まれてしまうかもしれないと思いながらパニック状態で出勤していましたが、辞めるときには同僚がすぐにわかるようにすべての仕事をきちんと整理しておきました。出産日についてはまったく予測がつきませんでした。娘の出産予定日は金曜日の夜でしたが、翌週の月曜日にミーティングの予定が入っていたのでその夜は会社にいて月曜日のミーティングの準備をしていました。1番下の息子のときにも職場にいて1日中陣痛が起こっていましたが、私はおくびにも出しませんでした。そして帰宅して息子を産んだのです。今から考えると、なんと愚かなことかと思います。もっと違うやり方ができれば、事前にもう少し長い休暇を取ったと思います。会社によっては医学的な理由がない限り早くから出産休暇を取ることを許可しない所もありますが、本当に休暇が欲しいなら、交渉してみる価値はあります。聞いてみるだけなら何も損をしないのですから」

Mariaの場合
カリフォルニア州バークレー在住
育児休暇取得時の職業:有名大学の学術研究者
休暇取得回数:2
課題:休暇取得にペナルティを課した上司に立ち向かうこと
解決法:仕事内容を説明する追加書類を提出することによって円満に勤務記録を訂正することができた

 「上の息子のときには6カ月の出産休暇を取り、何の問題もありませんでした。2人目のときには5カ月の休暇を取りましたが、今度は事情が異なりました。職場に復帰して間もなく、私は仕事に対して驚くほど否定的な評価を下されたのです。事前に受けたのは、その職場におけるキャリア全般に対する「予想だにしなかった」業績再評価の面接だけでした。評価の面接で私は出産休暇を取ったことについて正式に懲戒を受けることはないが、業績は私個人の成績ではなく、私が関わっていたプロジェクトの成果によって評価されると告げられました。そのプロジェクトは私が指導的な立場にあったわけではなく、私の上司がリーダーだったのですが、私の不在のせいで前年と比べて進度が遅かったために、私の仕事の評価もそれを反映して低くなるというのです」

 「私は正式に認められている休暇を取ったというだけの理由でペナルティを課されたと知って驚きました。幸運だったのは、評価の面接に第三者が出席していたおかげで証人が得られたことです。後からその人と状況を話し合い、最終的に自分の評価を補うための追加書類を作成し、面接で上司に言われた内容を一字一句漏らさず記録するとともに、私の休暇がプロジェクトの進行に影響を与えたとしても、それは正式に認められた休暇であり、私としては無断で離職したわけではないと明記しました。私は、少しでも良識のある人ならそれを読んで事情を察してくれるだろうし、同時に、私の上司にとってそれは決してあからさまな異議の表明ではないと考えました。私は職場における自分の立場を危うくすることなく、差別的なコメントに冷静に対処することができました。別の上司の元ですが、私は今でも同じ大学で働いており、今回の件が私のキャリアにとって不利に作用することはなかったと思います。やはり、再評価の過程で冷静に振る舞い、大騒ぎしなかったことが勝因だと思います」

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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