ユーザー情報不正取得の目的志向が日常化--トレンドマイクロ調べ

吉澤亨史

2007-10-04 21:00

 トレンドマイクロは10月4日、9月のウイルス感染被害マンスリーレポートを発表した。9月1日から9月30日までに、日本のトレンドマイクロのサポートセンターに寄せられたウイルス被害件数をもとにランク付けを行ったランキングも公開されている。

 発表によると、9月のウイルス感染被害の総報告数は4765件と、前月の5183件からやや減少した。しかし、報告件数の上位にはバックドア(BKDR)やスパイ活動をするタイプ(TSPY)が目立ち、ユーザーの情報を不正に取得する目的志向が日常化している。

 ランキングは、バックドアである「BKDR_HACDEF」が54件で1位、バックドアである「BKDR_AGENT」が44件で2位、トロイの木馬である「TROJ_VB」が42件で3位となった。以下、「TSPY_MARAN」、「TSPY_QQROB」、「WORM_ANTINNY」、「TROJ_NSPM」、「TROJ_METAJUAN.A」、「TROJ_ZLOB」、「EXPL_ANICMOO」と続いた。

 トレンドマイクロでは、不正プログラムには情報を盗むタイプと迷惑メールの配信に分けられ、迷惑メールは脅威の観点からワームや不正サイトなど具体的な脅威と結びついているものとそうでないものに分けられる。

 脅威と結びついているメールでも、以前はウイルスを添付ファイルとして送付するものが中心であったが、ウイルスのダウンロードのURLリンクのみで添付ファイルが存在しないものが多くなっている。

 同社では、今後は対策側としても不正プログラム対策、迷惑メール対策、ウェブアクセス対策を個別に施すのではなく、不正プログラムとメールやウェブの対策を連携した防御手法を採ることがますます重要になってくるとしている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]